本:自然治癒力が上がる食事3

引き続き、
『自然治癒力が上がる食事~名医が明かす虫歯からがんまで消えていく仕組~』
という本について紹介しています。

第5章 歯周病は食事療法で治る
歯周病の原因は歯磨きより食生活(p.100)
ここは、そのまま載せておきます。

”「歯周病は感染症である」という考えから、
抗生剤療法が行われますが、
(中略)服用を中止すると再発し、
さらに悪化してしまうことも多いようです。

それだけではありません
抗生剤は歯周病菌だけでなく腸内細菌まで死滅させてしまうため、
服用してしばらくすると全身の免疫力が著しく低下し、
さまざま病気を発症させるおそれがあります。”

歯周病の真の原因は何なのでしょうか?
①炭水化物の過剰摂取(p。102)
”歯周病患者さんの食生活には明らかな特徴がありました。
ほとんどの方が「炭水化物が大好き」。
炭水化物は車で言うガソリンにたとえることができます。
人間の場合、余った炭水化物は脂肪に変えられ、
脂肪細胞に蓄えられます。
この脂肪細胞が健康に対してさまざまな悪さを働き、1つが歯周病なのです。”
”つまり歯周病を予防するには、
使い切れるだけの炭水化物を摂取すればよいということになります。”

②カルシウムの過剰摂取(p.103)
”日本人はカルシウム不足だから積極的にカルシウムを摂るように、
と言われているため、意外に思われるかもしれません。
確かにカルシウムは、若いうちは体の成長にとても重要な役割を果たしています
しかしいったん体の骨格ができあがってしまうと実はそれほど必要がなく、
むしろ摂りすぎると危険なミネラルなのです。”

余分なカルシウムは異所性石灰化をおこす。
その一つが歯石なのだそうです。
これは確かにちょっと意外でした。

③マグネシウム不足(p.105)
”実はカルシウムは自力で体外に出ることができません。
そのため血管から押し出されたら別の場所に移動してしまうのです。
しかしマグネシウムと一緒なら外に出すことができるため、
マグネシウムを積極的に摂ることをおすすめします。
マグネシウムは、海藻類やナッツ類に多く含まれています。”

なるほど。何となくわかります。

④オメガ3の不飽和脂肪酸の摂取不足(p.105)
”亜麻仁油やエゴマ油などに含まれるオメガ3の不飽和脂肪酸には
抗炎症作用があり、歯周病予防や治療に有効です。”
”ちなみに、不飽和脂肪酸は、青魚に含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)や
EPA(エイコサペンタエン酸)にも含まれています。
オメガ3の油は非常に酸化しやすいため、加熱しないことはいわずもがな、
温かい食べ物にかける場合でも、極力熱を持たないように
食べる直前にかけてすぐに食べるなど注意が必要です。
また購入の際は、瓶に遮光性のあるものを選びましょう。”

⑤塩分の過剰摂取(p.106)
”塩分に含まれるナトリウムと野菜や果物に含まれるカリウムの
バランスを意識することも大切です。
ナトリウムは細胞の内側に入らない性質あるため、塩分が濃い食べ物を摂ると
ビタミンやミネラルなどの栄養も細胞に吸収されることなく
体外に出されてしまいます。”


第6章 虫歯・歯周病の食事療法が生活習慣病を治す
口は全身と大きく関係している(p.112)
虫歯に対する食事療法の応用(p.113)

①糖尿病(p.113)
”糖尿病は急激な血糖値の上昇によって血管障害をおこす病気であり、
シュガーカットまたはシュガーコントロールである程度改善が期待できます。
しかし、近年、動物性タンパク質も原因であることが
新たに解明されてきている”そうです。

②うつ病(p.114)
”臨床体験でもうつ病は圧倒的に砂糖の摂取量が多いことがわかっています
砂糖などの高濃度糖を摂取すると「糖反射」によって
食物の栄養吸収ができなくなり、その結果、
脳内ホルモンのセロトニンやドーパミンがつくれなくなってしまうのです。”

何となく砂糖が悪さしているというのは、
いろいろなところで見聞きしますが、
なぜ悪いのかといのは実はあまりよく知りませんでした。

”砂糖がダメなら人工甘味料を使えばいいと思われるかもしれませんが、
実はアスパルテームやサッカリンなどの人工甘味料も、
うつ病を悪化させると言われています。
さらに人工甘味料は発がん作用がありますので、
絶対に避けていただきたいです。”

僕も口さみしい時とか、運転で眠くなりそう時は、
ガムをよく噛みますが、アスパルテームが入っているんですよねぇ。
これは困った・・・

”さらにうつ病の改善には、葉酸とリコピンも重要です。
葉酸はビタミンB群で、野菜ではほうれん草、ブロッコリー、
菜の花、パセリ、芽キャベツ、枝豆、モロヘイヤに多く含まれています。”
”リコピンはトマトに多く含まれています。”

その食べ方にも一工夫あるようです。

”うつ病に最も効果を発揮するのは運動です。”
精神的ストレスで交感神経が緊張
⇒副交感神経でバランスをとろうとする
⇒交感神経の緊張を避けるようになる
⇒うつ病の進行
というのが過程のようなのですが、
運動は精神的ストレスを引き起こすことなく、
交感神経を緊張させることができるのだと。
進行してしまう前に、まずは運動なのでしょうね。

ただ、最近のCOVID-19後遺症なんかの場合は、
無理に動くとクラッシュを起こしてしまいますので、
注意が必要かもしれません。

③アレルギー(p.115)
ここでは、アトピー性皮膚炎について解説されています。
アトピー性皮膚炎の患者さんは、甘党で砂糖の摂取量が多く、
平均より虫歯の患者さんが多いそうなのですが・・・

当院にも、アトピー性皮膚炎の患者さんが
耳も痒いときなど受診されます。
あまり口の中まで見ることは少ないのですが、
一度注意して見てみようかと思います。

④認知症(p.117)
小峰先生は特殊な機械で脳の状態を調べてみると、
認知症の方は脳の酸素不足が目立つそうです。
そしてその酸素不足を引き起こすものこそ砂糖なんだそうです。

⑤抗老化(アンチエイジング)(p.117)
ここでも砂糖は要注意の様です。
タンパク質と糖が加熱された物質が結びつくと、
終末糖化産物(AGE;Advanced Glycation End Products)
というものができて、これは強い毒性をもち、老化を早めるそうです。

この糖化、AGEsにてぃては、当院ブログでも何回か出てきました。
本:メンタルを強くする食習慣5
コミック:はたらく細胞・はたらく細胞black
本:体内の「炎症」を抑えると、病気にならない!1
6/17 睡眠・認知症予防シンポジウム2
本:花粉症は1週間で治る!3 


それにしても、僕もAGEについては結構何回も取り上げていますね。
取り上げていながらすぐに忘れてしまうのが僕の悪い所です。
僕の頭にもだいぶんAGEが貯まっているのかもしれません。

次回に続く