本:自然治癒力が上がる食事2

『自然治癒力が上がる食事~名医が明かす虫歯からがんまで消えていく仕組~』
小峰 一雄著,ユサブル

少し気になったところを取り上げますが、
詳しくを本書をご覧ください。

まずは、
はじめにの章から:ここは概ねそのまま載せておきます。

”(前略)私は診察の中で、かつて虫歯があったのに自然に治った痕跡や、
死んだはずの神経が復活している不思議な現象を多数目撃しました。
(中略)人間には、ケガをしたり、病気になったときに、
それを治そうとする自然治癒力が備わっています。
そのことを踏まえれば、歯にも自然治癒力が備わっていても、
決して不思議ではないのです。”(p.8)

”私が虫歯や歯周病の予防や治療で最も大切だと考えているのは食事です。
(中略)さらに私は40年間、多くの患者さんを診てきた結果、
歯と体の病気には深い関わりがあることに気づきました。
たとえば、虫歯や歯周病がひどい患者さんは、
体にも病気を抱えていることが多い。
さらに、体のある部位に病気を抱えている患者さんは、
決まって同じ場所の歯の神経を抜いているか、
抜歯していることが非常に多いということです。
これらの病気を根本的に直せるのは薬ではありません。”(p.10)

第1章 最新医学が証明した歯と全身の関係
歯は単なる石のような塊ではなく、象牙質内に
液体移送システム(Dential Fluid Transport;DFT)
というものを持っているそうです。(p.16)

DFTの液体に含まれる成分が、
日々使って消耗した歯を修復したり、
DFTの中にいる免疫細胞が菌を退治し、
歯周病を発症するのを予防してくれているのだそうです。

しかし、このDFTは、ある”スイッチ”が入ると逆流し始めます。(p.19)
DFTの逆流を起こす5つのスイッチ(p.22):
①砂糖の摂取(p.23)
②ストレス(p.24)
③運動不足(p.25)
④ビタミン・ミネラル不足(p.28)
⑤薬剤の服用(p.28)

※さらに①砂糖の摂取と関連して、
・本当に怖い砂糖の話(p.32)
・虫歯のできやすさと血糖値の関係(p.35)
・血糖値を上げない食品を摂る(p.35)
・血糖値が急激に上がらない食べ方(p.39)
など、具体的に述べられています。


第2章 抜歯・抜髄が招く恐ろしい全身の病気
著者の小峰先生はこの本で一貫して
極力抜歯・抜髄をしない方向での治療を訴えられています。

抜髄で歯周病を発症(p.51)
歯の神経を抜くと、DFTの流れもストップするため
歯周病になりやすいのだと。
そして、この歯周病が全身の病気の原因にもなっているのだと。

第3章 抜髄した歯と病気になる内臓は決まっている
どの歯を抜いたかによって病気になる臓器は決まっている(p.64)
たとえば、上の門歯は腎臓・膀胱と、下の門歯は副腎・膀胱と、
一番奥の臼歯は心臓・小腸の病気と言うように、
それぞれの歯と臓器は相関があるのだそうです。
・・・これは、へぇ~ですね。

第4章 虫歯を削らずに治す方法
虫歯は自然治癒で治せる(p.74)
歯と全身の病気は深く関係していますので、
虫歯や歯周病を放っておくことは、体調を崩す原因となります。

これは最近さかんに言われるようになりましたね。

ただし、虫歯は削ってはいけないそうです。

「小峰式完全予防歯科プログラム」(p.74)
①唾液のpHを測定して全身の健康状態を把握
②口腔内の視診
③虫歯のレーザー診断
④虫歯があれば、その歯の神経の状態(炎症の有無)を確認
⑤歯周病の検査
⑥これら①~⑤を元に各個々人における食事指導

この中からいくつかピックアップ
☆唾液の量とpHが重要(p.75)
※虫歯を予防したり、進行を抑える大きな働きをしているのが唾液。
唾液には抗菌作用があるため、
虫歯菌と呼ばれるミュータンス菌、ラクトバチラス菌の活動を抑えてくれる。
虫歯菌が分泌する酸を中和する働きもあるそうです。
唾液に含まれるミネラルは歯の再石灰化を助けてくれる。
しかし、それは唾液がアルカリ性に偏っているという前提なんだそうで、
pHが酸性に偏っているとかえって虫歯を進行させやすい。

※唾液のpHは体全体の状態も表しており、健康状態とも大きく関係がある
pHが7.0以上のアルカリ体質の人は非常に健康。
pHが7.0より低い酸性体質の人は、
活性酸素を打ち消す力も弱く、自然治癒力も低い。
経験的にがんの人はpHが非常に低く、
6.2以下の人のほとんどはがん。

なんだかちょっと怖くなりました。
自分の唾液のpH計ってみようかな。

※唾液の分泌量が減ってしまう主な要因(p.77)
①薬剤
・・・・体外に排出使しようと水分が血液に集まり「口渇」の副作用
②食品
・・・・砂糖と塩:塩分を摂りすぎるとミネラルバランスが崩れる
③ストレス
・・・・自律神経が緊張状態なり、唾液が分泌されにくくなる
④水分不足
・・・・自分では気づきにくいことも多い

コーヒーや紅茶は利尿効果が高く、
いくら摂っても尿として排出されてしまうので、呑むなら白湯を
水分補給は、冷たい水より白湯のような温かいお湯で行うのが理想的。

☆低体温で抵抗力が弱まる(p.80)
近年、平均体温が低い人が増えています。
(確かにそう思います)
低体温になると抵抗力が弱まり、病気になりやすくなります。
白血球の活動が鈍くなるため、
虫歯の自然治癒力も弱まってしまいます。

※体温上昇プログラム(p.80)
詳しくは本書をお読みください。

☆自律神経の乱れが病気をつくる(p.81)
自律神経は、交感神経と副交感神経のバランスが大切。

健康に関して言えば、副交感神経だけが強調されますが、
やっぱりバランスですね。

次回に続く