ここでは、耳鼻咽喉科で扱う耳の病気についてのちょっとした疑問点についてお答えします。病気についての詳しい説明は、既存の家庭の医学や他医院のホームページをご覧ください(リンク集のページ参照)。
なお、ここでのお答えは、耳鼻咽喉科医としての常識的な範囲の話、もしくは私の意見であり、ご覧になっている皆様もしくはご家族・知人に完全にあてはまるものではありません。ご心配の場合は主治医の先生、最寄の耳鼻咽喉科医師にお尋ねください。

ご質問がございましたら、お問い合わせのページのご注意をご一読いただいた上で、お問い合わせフォームよりお問い合わせください。

Q V1 めまいはどうして起こりますか?
Q V2 内耳由来のめまいにはどんなものがありますか?
Q V3 前庭神経由来のめまいとは?
Q V4 小脳・脳幹部由来のめまいとは?
Q V5 その他にめまいをおこす病気にはどんなものがありますか?
Q V6 危険なめまいとはどんなめまいですか?
Q V7 めまいはどこの科でみてもらったらいいですか?
Q V8 メニエール病について教えてください。
Q V9 めまいを診てもらいに耳鼻科に行きました。大きなめがねのような物で、眼を覗かれました。あれは何をしているのですか?
Q V10 メニエール病と言われました。気をつけることはありますか?
Q V11 良性発作性頭位めまい症について教えてください。
Q V12 めまいの検査にはどんな検査がありますか?
Q V13 めまいの後など、歩こうとすると右(あるいは左)に寄ってしまうのはなぜですか?
Q V14 運動時のめまい
Q V15 運転中のめまいについて
Q V16 先天性眼振の治療法について
Q V17 頭の位置を変えるとめまいがします
Q V18 良性発作性めまい症のめまい消失後(追加あり)
Q V19 再発する良性発作性頭位めまい症について
Q V20 良性発作性頭位めまい症に効く漢方薬はありますか?
Q V21 前庭神経炎後の長引くめまい。
Q V22 回転性めまいが治まっていないが、インフルエンザの予防接種をしても大丈夫でしょうか?
Q V23 良性発作性頭位めまい症で4ヶ月たちます・・・。
Q V24 メニエール病について(診断)
Q V25 脳の血管に狭窄があると言われました。
Q V26 めまいの原因が分かりません。
Q V27 風邪をひいたあとにめまい
Q V28 真珠腫性中耳炎によるめまい
Q V29 持続する軽度のめまい
Q V30 前庭神経炎?
Q V31 出産後からのめまい
Q V32 真珠腫性中耳炎の手術後のめまい
Q V33 半年前に回転性めまい、その後たびたび不安定感があります。
Q V34 横になると起こるめまいは?
Q V35 めまいの発症時期ってあるんですか?
Q V36 エレベーターで下る時のような感じのめまい?
Q V37 鉄欠乏性貧血とめまい
Q V38 側頭骨骨折後、高速道路を運転するとめまい感がします。
Q V39 めまいの薬はいつまで飲むべきか?
Q V40 めまいと過敏性大腸炎は関係がありますか?
Q V41 非回転性のめまいが続いています。
Q V42 セファドールとメリスロンの違いは?
Q V43 高齢者の海に落ちていくようなめまい感
Q V44 平衡障害が続いています。
Q V45 病院で良性発作性頭位めまい症と言われたのですが・・・。
Q V46 めまいと耳痛
Q V47 回転性のめまいと吐き気。
Q V48 ふわふわするめまいがします。
Q V49 力を入れたり、立ち上がった瞬間などにふわっとした揺れを感じます
Q V50 耳管狭窄症とめまいについて

QV1 めまいはどうして起こりますか?
A 身体のバランスは、目からの情報、内耳(三半規管など)からの情報、足の裏などの触覚の情報などが、小脳に集められコントロールされ、大脳でちゃんとバランスがとれているという感覚を得ています。 この情報がすべて同じものとして感じられているといいのですが、何らかの原因で、情報にくい違いが生じると、脳は混乱をきたします。これが、めまいという症状です。 症状としては、ぐるぐる天井が回る、もしくは、自分が回っている感じがする回転性めまいと、ふらふら、ふわふわと表現される浮動性めまいがあります。 回転性めまいと不動性の違いは情報の混乱の強さと速さによる違いで、それだけで、めまいが内耳由来か他の原因かを見分けることはできませんが、一般的に回転性めまいは内耳由来が多く、浮動性めまいはそれ以外のことが多い傾向にあります。 めまいの原因は大雑把に分類すると、  1)内耳由来のめまい  2)前庭神経由来のめまい  3)小脳・脳幹部由来のめまい  4)それ以外のめまい・めまい感 に分けられます(後述)。
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QV2 内耳由来のめまいにはどんなものがありますか?
A 内耳からくるめまいの主なものには、メニエール病、良性発作性頭位めまい症、突発性難聴に伴うめまい、急性・慢性中耳炎に伴う内耳障害(内耳炎)、内耳を満たしている水が漏れる外リンパ漏などがあります。 その他、薬によって内耳障害がおこり、ふらつきが生じる場合もあります。
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QV3 前庭神経由来のめまいとは?
A 内耳でとらえた加速度情報(回転しているとか動いているという様な情報)を脳に伝える神経を前庭神経といいますが、この前庭神経の炎症と考えられている“前庭神経炎”という激しいめまいを来たす病気があります。 顔面神経麻痺と顔半分にブツブツがでた場合、前庭神経にも似たような炎症をヘルペス(帯状疱疹)ウイルスがおこす場合があり、ふらつきを感じる場合があります(ハント症候群)。 また後述の聴神経腫瘍の初期は小脳に由来する症状が出ずに前庭神経由来のめまいを呈することもあります。 前庭神経由来と内耳由来のめまいを合わせて末梢性めまいと言います。
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QV4 小脳・脳幹部由来のめまいとは?
A 小脳や脳幹部(脳の中心部)の病気でも激しいめまいがおこります。小脳や脳幹部の梗塞や出血、腫瘍などによるものです。一般的には大脳の病気でめまいは起こりません。(めまい感は一部生じる場合があります。)特に小脳から脳幹部にかかる部分には、耳からの音の情報を脳に伝える神経(聴神経)や、そのすぐそばを走る前庭神経由来の腫瘍ができやすい場所でもあります(聴神経腫瘍)。
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QV5 その他にめまいをおこす病気にはどんなものがありますか?
A 上記(前庭神経由来、小脳・脳幹部由来のめまい)の分類に含まれない、めまいやめまい感を生じる病気として、主なものに、低血圧、高血圧、起立性調節障害、あるいは不整脈など循環系の病気によるめまい、脳に入る血管(特に椎骨動脈という頸の骨の横を通る動脈)の異常によるめまい、貧血、心理的要因、頸の筋肉の過緊張や頸椎異常などもめまい・ふらつきの原因となる場合があります。
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QV6 危険なめまいとはどんなめまいですか?
A 危険なめまいとは命にかかわるめまいです。すなわち、頭の中の病気で生じためまいです。内耳由来のめまいは苦しいですが、とりあえず命にかかわるものではありません(もちろん、高い所に上っている時にや運転中にめまいがすれば命にかかわるわけですが)。 頭の中のめまいと耳からくるめまいのちがいを見極めるポイントは、めまい以外の症状の有無です。めまいの強さや持続時間はあまり関係ありません。
(1) 物が二重に見える:
乱視は除きます。両目で物を見ようとした時に二重に見えるということは、眼を動かす神経がやられているということです。
(2) しゃべりにくい、ろれつが回らない:
舌を動かす神経がやられているからです。
(3) 手足にしびれや麻痺がでている:
特にどちらか一方の手足の感覚麻痺、運動麻痺が生じている場合。ただし、過呼吸症候群でも手足がしびれることがありますがこの場合は両側。
(4) 激しい頭痛がする:
頭の中に出血が起こっている可能性があります。また、慢性的な頭痛の場合は腫瘍によって脳が圧迫されている可能性があります。
(5) 意識がなくなる:
耳からくるめまいでは決して意識がなくなることはありません(なくなりそうになる、とは時々言われる患者さんはいらっしゃいますが、明らかに意識がなくなることはありません)。こうした症状を伴っている場合は、速やかに神経内科または脳神経外科のある病院を受診して下さい。
なお、吐き気、嘔吐は内耳由来でも脳由来でもおこりますので、区別には役にたちません。
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QV7 めまいはどこの科でみてもらったらいいですか?
A めまいを起こす原因は多岐にわたっています。めまいの原因の主なものは、内耳と脳(特に小脳・脳幹部)ですが、循環器(心臓、血圧)由来のもの、頸椎の異常によるもの、精神的なものなどもあります。さらに、貧血や眼の病気でもめまい感を感じる場合もあります。 したがって、めまいで病院にかかる時には、まずは内科や耳鼻咽喉科等のどちらでもよいと思いますが、めまいに精通しているDr.に見てもらう必要があります。 まずは皆さんが高血圧や糖尿病、高脂血症など動脈硬化をきたしやすい持病があるのでしたら、かかりつけの内科のDr.にご相談されるとよいでしょう。また、耳鳴りや、耳が詰まった感じ、難聴などを自覚する場合は耳鼻科を受診されるとよいと思われます。 もちろん、耳の症状のない内耳由来のめまいもありますし、内耳由来のめまいでも動脈硬化など全身状態を把握しながら治療をしなければならないこともありますので、主治医の先生にご相談されるのがよいと思われます。
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QV8 メニエール病について教えてください。
A 典型的なメニエール病は、回転性めまい(数時間程度持続することが多い)、耳鳴り(特にブーンという換気扇の音のような低い耳鳴り)、難聴、耳のつまった感じといった症状を繰り返します。ただし、最初は全部の症状がそろって出るとは限りません。一般的にはどちらか片方の耳が原因でおこりますが、その後そのうちの3割の人は反対側の耳からも起こるようになります。 メニエール病のめまいは、繰り返すかどうかは別にして、今起こっているめまいは必ず止まります。ずーと2日も3日も1週間もずっと続くというものではありません。(ただし、頭を動かした時のフワーとした感じはしばらく続く時もあります。) めまいに気をとられがちですが、一つ気をつけておかなければならないのは、難聴です。内耳の病気で低下した聴力は適切な治療を早期に開始しないと、悪いまま固定してしまう場合があります。特に耳のつまった感じや明らかに難聴を自覚する場合は起き上がれる様になりましたら、必ず聴力検査を一度は受けておく方がよいでしょう。
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QV9 めまいを診てもらいに耳鼻科に行きました。大きなめがねのような物で、眼を覗かれました。あれは何をしているのですか?
A 大きなめがねのような物は「フレンツェル眼鏡」と言います。めまいをよく診る医師は必ずフレンツェル眼鏡を使います(最近は赤外線眼鏡を使われる医師もいます)。 めまいの多く、特に内耳由来のめまいは眼の動きをみることでたくさんのことがわかります。時にMRIよりも多くの情報を教えてくれる場合もあります。フレンツェル眼鏡がない場合は、上下左右30cmほど前方の指標を見つめる時の眼の動きを見るだけでも有用な時があります。 こうした眼の動きをみる検査は簡単な検査ですが非常に大切で、めまいの診察のトレーニングをうけた医師であれば、みんな行います。逆にこの検査を行わないのは、高血圧の患者さんで血圧測定をしない、糖尿病の患者さんで血糖値を測らないのと同じです。
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QV10 メニエール病と言われました。気をつけることはありますか?
A メニエール病と診断された場合、生活習慣の上で気をつけることは2つあると思います。一つは、塩分を控えること。メニエール病は内耳を満たしている水が過剰になることから生じると考えられています。ですので、水分を控えるべきなのかもしれませんが(もちろん異常に水分の取りすぎるのはやめましょう)、脱水もまた危険ですので、適度に水分は取りつつも、水が体内で余分に貯まらないように、塩分を控えるようにしてください。 もう一つ気をつけるべきことは、これは経験的なことですが、寝不足の時にめまいは起こりやすいように思います。睡眠をよくとり、過労も控えるようにしましょう。 他にメニエール病と診断されて気をつけることとしては、上に述べましたように難聴に注意が必要です。 一般にメニエール病はめまいの病気と思われていますが、晩年には聴力障害が問題になってきます。特にどちらか一方の耳のメニエール病と診断された患者さんの3割は反対側の耳にも聴力障害が生じてくると言われています。
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QV11 良性発作性頭位めまい症について教えてください。
A 聞き慣れない病名ですが、耳から起こるめまいとしてはかなりポピュラーで、メニエール病に次いで多い病気です。
<症状>
典型的な病状は、普通にじっとしていれば何ともありませんが、うつむいたり、寝転んだり、寝返りをした時に激しく回転性のめまいが生じます。めまいの持続時間は同じ頭の位置を続けている場合普通30秒程度(数秒〜2分程度まで)で、何分も持続することはありません。 しかし同じ動作を繰返すとめまいが再び起こります。ただし、さらに繰り返すとだんだん症状が軽くなり消えてしまうこともあります。そして、10分程度して同じ動作を行うと前と同じくらいのめまいが生じます。 メニエール病と違って、普通難聴や耳のつまった感じ、耳鳴りなどは伴いません。
<原因>
三半規管という内耳でも回転を感じるところに結石(ゴミ)ができてそれが頭を動かした際に動いて、あたかも身体が回転しているように感じるのだろうという説が有力です。 まったく思い当たる原因のない人もたくさんいますが、以下のような人に多い傾向があります。
(1) 高血圧や糖尿病、中性脂肪やコレステロールが高い人:
動脈硬化により内耳に流れる血流が慢性的に悪くなっている場合。三半規管の中の加速度センサーに血液が行き難いためにセンサーが壊れ、ゴミになる?(推定)。
(2) 頭をある程度の衝撃でぶつけた後 衝撃でセンサーがはずれてゴミになる?(推定)。
(3) 長時間同じ格好で寝たあと。手術後など。 同じ頭の位置を維持することで、三半規管の中にあったごく細かなゴミが沈殿して一定の大きさのゴミになる?(推定)
<治療>
以前は一般的な内耳由来のめまい治療が中心に行われてきました。それはこの病気が比較的治りやすいということもあったので、あまり注目されていなかったのだと思います。 しかし、近年三半規管の中を浮遊する結石を連続した頭の運動で三半規管の外に出す治療法の有効性が認められ、徐々にひろまってきました。 この方法は比較的簡単ですが、やり方によっては逆効果になることもありますので、必ずめまい治療のトレーニングを行ったことのある医師に相談してください。 本当に良性発作性頭位めまい症なのか、責任耳は左右どちらの耳のどの三半規管なのかをしっかり見極めることがまず重要です。 めまいに精通した医師はこの病気を思い浮かべた場合には、必ず寝転んだり起き上がったり、頭の位置を変えながら、目の動きを調べます。眼球の動きが特徴的だからです。
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QV12 めまいの検査にはどんな検査がありますか?
A 主に眼の動きをみる検査、聴力検査、身体のバランスをみる検査、脳をみる検査(CTやMRI)、その他全身的な検査(血液検査、心電図など)などがあります。 眼の動きを見る検査にもいろいろあって、単に座っている時の眼の動きをみるところから始まって、姿勢を変えたり、頭を動かしたり、身体を回転させたりして三半規管を刺激して眼の動きをみます。また、逆に頭は固定したまま、眼だけを動かしてスムーズに動かせるかどうかをみる検査もあります。 こうした検査は眼の動きを記録に残すために眼の周囲に電極を貼って記録する場合もあります。さらに最近では赤外線カメラを使って映像として記録する場合もあります。 もう一つ、特に重要な検査の一つに、耳に水やお湯(医療機関によってはエアーを使います)を入れてわざとめまいをおこさせる検査(カロリックテスト)があります。 話を聞くと怖い様ですが、このとき起こるめまいは一時的なものなのでこの検査が是非必要であると医師に言われた場合は受けられる方が良いと思います。というのは、三半規管がうまく働いているかどうかを左右別々に調べる方法は数える程しかなく、中でもカロリックテストをしのぐ検査は今のところ他にはないからです。
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QV13 めまいの後など、歩こうとすると右(あるいは左)に寄ってしまうのはなぜですか?
A 三半規管に障害を来たした場合、急性期には弱った側の筋の緊張が弱くなると考えられます。このため、歩行時障害側に曲がっていく傾向がみられます。 これは、車のタイヤの片方がパンクした様なものです。ただ、少し慣れてくるとまっすぐ歩けるようになります。 これは、視覚や触覚といった三半規管以外の情報と小脳を中心にした代償システムが働いて慣れてくるためです。しかし、この時期に眼を閉じてその場で足踏みをしてもらうと、まだ悪い方の耳の側へ少しずつ回っていくのが見られるので検査に応用されます(足踏検査)。 さらに時間がたちますと同じ眼を閉じて足踏みをしても、今度は良い方の耳の側に少し曲がるようになります。これは、パンクした車がそのままでは患側に曲がってしまうので運転技術で少し健側に寄せることでうまく運転できるようになるようなものです。
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QV14 運動時のめまい
A <質問>
中・高とも陸上の短距離をやっていました。中学はなんともなかったのですが 高校に入り走ってる最中に急にめまいがして立ち止まるようになり五年たった今も全力で走るとめまいがしてしまいます。ランニング程度はもんだいありません普通に生活する分には問題ないのでほっといてますが・・・
<回答>
うーん。これは難しいですね。いくつか考えられる事を話します。1)鎖骨下動脈盗流症候群(subclavian steal syndrome)というものがあります。主に左腕を激しく動かした時に起こります。左の腕・手に行く動脈の根元が細かったりつまったりしている人が、運動しますと、血液が足らなくなり、めぐりめぐって頭に行っている血管の方から血液を確保するようになり、脳に行く血液が減るため、めまいやひどいと失神する場合があります。血圧に左右差があれば強く疑われます。最近ではMRIによる血管撮影(MRA)で結構わかります。2)(これは、あくまで推論ですが)激しい運動によって脳が一時的な酸素不足をきたす。1)と似ていますが、直接的な特定の血管の問題ではなく、脳の無酸素に対する耐性が弱い場合が考えられます。また、逆に過呼吸で脳の血管が一時的に収縮して血流が少なくなるといったことも考えられます。3)(これも推論の域を超えませんが)心臓の問題。激しい運動をした場合、血液を送る能力が弱い場合、めまい感が出現することがあると思います。いうなれば一時的な心不全ですね。また、不整脈などを起している可能性もあります。☆いずれにしても、激しい運動(それもあまり頭の位置が大きく変化するものでない)でめまいが生じる場合、内耳の問題である場合は少なく、むしろ動脈系の血管や、心臓といった循環器系の問題の可能性があると思います。少しでもひどくなるようでしたら、循環器または脳神経の内科をまず受診してみてください。
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QV15 運転中のめまいについて
A <質問>
一般道路では起きないのですが、高速道路運転中、一定の時間(45分経過)を過ぎるとめまいが起こります。一体何が原因なんでしょうか?
<回答>
非常に難しい質問ですね。一般論としてあくまで推論として参考にしてください。 我々が動いている物体をうまく見ることができるのは、動きに合わせて眼球をスムーズに動かすことができるからです。また、ある視点から次の別の視点にうまく移れるのも眼球を瞬時に次の視点に動かすことができるからです。こうした眼球の動きができるのは、脳(特に脳幹部と呼ばれる脳の中心部と小脳)・感覚器・眼球を動かす神経などが複雑なシステムを作っているからです。特に眼球がスムーズに動くのは、脳幹部の速度蓄積機構というシステムが関与しています。普通の生活をしている時には、目を一定の方向にばかりスムーズに動かすということはしません。あっちをみたり、こっちをみたりというふうにキョロキョロするだけです。しかし、乗り物に乗っている時などは、外を眺めていると一定の方向にばかり流れるものを見ることになりがちです。すると、眼球運動の一定の動きの情報が脳に蓄積されてきます。すると、そうした流れるものを見るのを一時中断しても、一定方向に眼球を動かそうという力が生まれてきます。ここで、めまい感が生じてくるものと思われます。 一般的には運転中は色々な事象に気を配りながら運転するので、一定方向に流れるものばかりを見つめるということはしません。特に一般道路を運転する時はそうですね。流れるものを見てもそれと相殺されるような動きが加われば脳に眼球の動きの情報が蓄積されることはありません。ところが、高速道路ではあちらこちらに目を動かすということが少なくなります。このため、長時間運転をしていると徐々に眼球の一定方向への動きの情報が蓄積されてきて、めまい感が生じてくるのではないかと思います。 これが、一応の説明ですが、運転する人が全て体験するというものではないので、それが個人差の問題なのか、病的なものなのかは、なんとも言えません。また、高速道路のような特定の刺激だけが与えられる状態では、色々な普段抑制されているようなものが出てきている可能性も否定できませんので、少しでも気になるようでしたら、一度は脳も含めて検査してもらってください。
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QV16 先天性眼振の治療法について
A 先天性眼振の治療法についてご質問をいただきました。先天性眼振は、めまいの時に現れる眼振と鑑別する必要があるので知識としては多少持ち合わせておりますが、治療法についてはあいにく詳しくありません。申し訳ありません。☆一般的には先天性眼振は原因もまだ分かっていないものが多く治療法の確立されていないものが多いと思います。一部視力が弱いこととの関連がある場合があり、その場合は特殊な眼鏡をかける治療法があるようです。また、バイオフィードバックにて少しずつ制御する試みがあるようです。☆先天性眼振と診断するにあたって脳に病気がないかどうかは一度は調べておく方がよいかと思います。☆詳しくは神経眼科を標榜する医療機関でご相談下さい。(診断については大きな耳鼻咽喉科ではいろいろな検査を行う場合もあります。)
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QV17 頭の位置を変えるとめまいがします
A <質問>
右下で頭起こすときと横になるときめまいがして検査もして薬のんでも一週間してもなおりません。頭の病気でしょうか?
<回答>
一番可能性が高いのは内耳の三半規管由来の「良性発作性頭位めまい症」という病気です(めまいQ&A V11を参照にしてください)。ただし、その他の病気として、小脳の中央付近や脳の中央付近(脳幹部)の病気でも少し似た症状を呈する場合もありますので、長引くようでしたらめまいのトレーニングをうけた医師に診てもらってください。☆一般的に内耳由来の場合には、同じ頭位を保ち続けると少なくとも1,2分でとりあえずその時に生じためまいは消えます(頭を動かすとまためまいが起こりますが)。激しい頭痛や物が二重に見える、しゃべりにくいなどといった症状は一緒にはでません。☆良性発作性頭位めまい症の場合、早いと1,2日でもめまいは消失またはかなり軽快しますが、ものによって2,3ヶ月でも持続する場合もあります。それは、この病気の多くは浮遊耳石と呼ばれるゴミが移動することで症状がでるのですが、一部に、このゴミが三半規管の本来のセンサーにくっついてしまって症状がでているタイプがあるからです。
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QV18 良性発作性めまい症のめまい消失後(追加あり)
A (質問)
先日、良性発作性頭位めまい症(BPPV)になりました。薬と理学療法で頭位による回転性めまいはおさまりましたが吐き気が続いています。ずっとではありませんが一日何回かあります。すっきりするまで時間かかるものですか?運動や平衡訓練をした方が早く治りますか?
(回答)
これは経験的なことですが、色々な方がいらっしゃいます。近年注目の理学療法(浮遊耳石置換術)は、三半規管の中に浮遊するゴミ(剥離した耳石と思われる)を三半規管から追い出す治療です。確かに一連の動きによって中のゴミが排出されたかのように急によくなるので、原因としてこの浮遊耳石説が強く支持されています。☆では排出されたゴミはどうなるのか?おそらく前庭と呼ばれる内耳の別の場所に移動するものと思われます(推測の域ですが)。前庭という場所は、車などに乗って移動するときのような直線加速度や重力・あるいはエレベーター昇降時のような縦方向の加速度を感じるセンサーがあります。ですので、頭位による回転性のめまい(これは三半規管の不具合で生じる)は消失する変わりに、ふわふわしためまいやふらふらしためまい・ふらつきを感じる場合があります。こうしためまい・ふらつきはその後速やか(早いと1,2日)に消失する場合や徐々に(正確なデータはとっていませんが、2週間〜1ヶ月程度が多い印象です)改善される場合があります。☆むかつきはこうしためまい・ふらつきが残っている間は多少感じることがあるかもしれません。☆運動や平衡訓練ですが、残存する浮動感に対してどれくらい効果があるかを示した報告はまだないと思います。しかし、BPPVに対しては浮遊耳石置換術が発表されるよりも昔から、訓練療法が有効との報告がなされてきました。印象としては、やはり運動や平衡訓練は行った方が早く治る可能性が高いと考えます。また、浮遊耳石置換術の効きにくいタイプもありますので、そういう場合は訓練療法を積極的に行って徐々に慣らしていく必要があります。
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QV19 再発する良性発作性頭位めまい症について
A <質問>
発病してから7、8年たちますがいまだに繰り返してます。一生繰り返すものなのでしょうか?今回1ヵ月たってもなかなかすっきりせず、こんなに長くかかるのは今までなかったので不安です。年齢が40代なので治りにくくなってしまったのでしょうか?回転のめまいが落ち着いたと思っていたらまたまた始まってしまったし・・・今はふらふらする感じが残ってます。寝返りしたり、寝たり起きたりの体操をやってますが、このような体操はめまいが完全に治ってもずっと続けた方がいいのでしょうか?それと再発防止などがありましたら、是非教えていただきたいです。病院にかかっても薬も出ないし、めまいに慣れて行くしかないですっていわれますが、本当にそうするしかないのでしょうか?長引くと不安になって来ます。
<回答>
何回もめまいを繰り返すとなると不安が強くなると思います。V11、V18でも述べましたが、多くの良性発作性頭位めまい症(BPPV)は多くは数日から数週間、時に1ヶ月程度の間で消失しますが、まれに長引く場合もあります。長引くものは、再度本当にBPPVかどうかを確認してもらっておくことも必要です。頭を特定の位置にした時にめまいがするのがBPPVの特徴ですから、そのめまいがしている時の眼の動きをしっかりみてもらう必要があります。単に「頭を動かした時にめまいがする」というだけではBPPVとは限らない場合もあります。☆BPPVが再発することはしばしばあります。数週間で再発することもあれば5年、10年して再発する場合もあります。年齢はあまり関係がないように思いますが、基礎疾患(高血圧・低血圧・高脂血症など)ある人はやや多い印象を持っています。回転性のめまいについては歳をとると治りにくいという印象はありませんが、回転性めまいがおさまった後に感じる軽い浮動感は若干若い人の方が治りやすい印象をもっていますが正確な所はわかりません。☆体操に関しては、回転性のめまいが取れれば一連の耳石を排出するための動きを続ける必要はないと思います。しかし、耳石は前庭と呼ばれる加速度を感じる部分に移動していると考えられる(推測)ので、浮動感が残存している場合には、全般的に頭をよくうごかす体操は続ける方が早くよくなると考えます。☆BPPVの予防ですが、原因が不明のものも多く決め手となるものはありません。ただ、上に述べたような基礎疾患がある人はうまくコントロールした方がいいと思います。また、一般的に疲労・寝不足・ストレスなどは内耳によくありませんのでこれらを避けるようにするのはやはり大切でしょう。それと、これは確固たる証拠はありませんが、同じ態勢で寝る人はなりやすいという話を聞いたことがあります。確かに大きな手術などで長い間寝ていたあとなどになる人もいます。寝ている時に姿勢を意識して返ることはできませんが、眼がさめたときに姿勢を変えるようにしてみてもいいかもしれません。(効果について保証するものではありません。)☆薬はあまり効果的でないという医師もいますが、内耳の血流をよくするのは悪いとは思いませんし、不安が強い場合は抗不安薬を一時的には飲むのも一つだと思います。主治医の先生と相談してみるといいでしょう。
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QV20 良性発作性頭位めまい症に効く漢方薬はありますか?
A (回答)漢方薬というのは、「○○という病気には△△という漢方薬が効く」という使い方はしません。その人にあったものを処方するので、Aという人と、Bという人がともに良性発作性頭位めまい症だとしても処方する薬は違う場合は往々にしてあります。☆そのことをご理解の上で考えられることをお話します。一般的にぐるぐる回るめまいには苓桂朮甘湯はよく用います。また、人にっては半夏白朮天麻湯などを用いる場合もあります。また、浮動感、特にフワフワと雲の上を歩いているような感じがする場合などは、真武湯などを用いる場合もあります。☆また、基礎疾患がある場合、高血圧や低血圧、高脂血症、糖尿病などそれぞれにあった漢方薬を使用した方がよい場合もあります。
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QV21 前庭神経炎後の長引くめまい。
A <質問>
回転性めまいと吐き気で近くの耳鼻咽喉科に行き、前庭神経炎と言われました。アデホス、セファドール、メチコバールを1ヶ月服用しましたが、すっきりとは改善せず体調を崩したり頭痛がする時には、軽い回転性めまいがでます。夜、暗い所を歩く時にはふらつきます。このまま処方された薬を飲んでいればめまいは治まるのでしょうか?
<回答>
「暗い所でふらつく」というのは、内耳や前庭神経由来のめまい(末梢性めまい)で多い症状ですね。前庭神経炎の場合、一方の平衡機能が急激に落ちるため、回復に時間がかかることが確かに多いように思います。こうしためまい・ふらつきからの回復は前庭神経が回復する場合も多少ありますが、多くは前庭神経自体の機能は改善せず、脳(主に小脳・脳幹部)がカバーするようにして治ります(脳による代償)。残された方の内耳からの情報と、目から得られた情報、足の裏などにかかる圧力などを総合的に駆使して立ち直らせるのです。ふらふらしている間というのは、脳が新しい状態を記憶して慣れようとしている時期だと思ってください。☆前庭神経炎のような高度前庭機能低下の場合、できるだけ脳での代償を速くする必要がありますが、現在のところそういう薬はありません。一番大切なのはどんどん動くようにして現在の状況に慣れることです。つまりリハビリが一番大切になってきます。ただ、あまりめまいが強い間は気分も悪いので、しばらくは薬も併用した方がよいと思います。☆稀にですが、前庭機能(内耳や前庭神経という身体のバランスの情報を脳に送る神経の機能)が両側とも高度障害された場合は、この脳での代償が中々うまく起こってくれない場合があります。この場合はさらにゆっくり根気よくリハビリを行う必要があります。
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QV22 回転性めまいが治まっていないが、インフルエンザの予防接種をしても大丈夫でしょうか?
A <質問>
一ヶ月間の回転性めまいが、まだ完全に完治していませんが、インフルエンザの予防接種を受けても大丈夫でしょうか?病院によっては、もう接種を締め切って居る所も出て来ているので心配しています。介護している親が居るので、うつさないように予防接種を受けたいのですが。
<回答>
最終的には注射をしてもらう先生の判断になりますのでその先生とよくご相談下さい。☆手元の「インフルエンザワクチンに対する要注意者」というのを見ますと、?心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者、?予防接種で2日以内に発熱及び全身性発疹等アレルギーを疑う症状を呈したことがある者、?過去にけいれんの既往がある者、?過去に免疫不全の診断がなされている、または近親者に先天性免疫不全症の者がいる者、?気管支喘息がある者、ワクチンや鶏卵・鶏肉。その他鳥由来のものに対してアレルギーを呈するおそれがある者、とあります。☆めまいの原因がはっきりしていて、上記の何らかに該当するようであれば、担当の医師と十分相談してください。めまいの原因の中には心臓血管系に由来するものもありますのでご注意下さい。そのあたりが否定されていたり、内耳性のめまいの場合、よほど体調が悪いのでなければワクチン接種の適応外にはならないと思います。ただし、一般的な注意事項として、発熱や何らかの痛みがある場合などはもう少し延ばした方が良いと思います。
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QV23 良性発作性頭位めまい症で4ヶ月たちます・・・。
A <質問>
良性発作性頭位めまい症で四ヶ月たちますが、ふわふわ感が残ってますこんな長引く場合もありますか?最近は考えたら動悸がしたり手がふるえたり不安感がかさなります。聴力耳鳴りはないのですが、メニエールはどの耳鼻科でも否定されますが、めまい感だけでは、その疑いはないのですか?あまりに長引くので、単純な良性発作性頭位めまい症ではないのかと、疑問に思います。
<回答>
良性発作性頭位めまい症(以下BPPV)は比較的なおりやすい病気ですが、時に持続する場合も確かにあります。BPPVについては、まずV11,V18,V19を参照にして下さい。遷延するBPPVでは、他の病気の可能性も除外しておく必要があります。V17に述べたものや頸の異常に起因するものもあります。☆ふわふわ感ということでは、現在はBPPVの典型的な状態ではなく、浮遊する耳石が前庭に移動したあとの状態とも考えられます。しかし、その場合は徐々に症状が軽くなることが多く、現在の動悸・手のふるえ・不安感などから考えると自律神経の不調による症状が主体だと考えられます。こうした場合、抗不安薬や自律神経調整薬なども使います。☆メニエール病との関連を気にされていますが、メニエール病の典型例は次のV24にも書きましたように、回転性めまい、難聴、耳鳴り、耳の閉塞感を主症状とし、症状を繰り返します。色々な検査でも裏づけをえることができます。種々の検査でメニエール病が否定的であれば、単にめまい感だけではやはりメニエール病とは診断できません。ただし、まれですがメニエール病やめまいを伴った突発性難聴などに続発してBPPVと同様の症状が出る場合はあるように思います。
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QV24 メニエール病について(診断)
A <症状>
典型的なメニエール病は、?回転性めまい、?難聴、?耳鳴り、?耳閉塞感を主症状とします。回転性めまいは数十分〜数時間程度が多く、発作がおさまるとしばらくふわふわ感・ふらふら感はありますが、それもきれいにおさまり普通の状態に戻ります。難聴は低音を中心とした聴力低下が多いですが、全体的に落ちる人、高音の落ちる人も時にみられます。最初のうちはめまいがおさまると聴力も元に戻る人もいますが、繰り返すうちに徐々に中等度から高度難聴へと進行します。耳鳴りも難聴に伴って生じます。比較的多い低音障害型の難聴にあわせて、「ブーン」といった換気扇の音・冷蔵庫が鳴る音という表現をする耳鳴りが多く見られます。耳の閉塞感はめまい発作の前から生じることも多く、人によってはめまいが起こると閉塞感が消失する人もいます。こういうめまい発作を繰り返す場合にメニエール病が強く疑われます。1度きりの場合は、断定はできません。
<検査>
・めまい発作時、あるいはその直後のふらふらが残っている時であれば、目の動き(眼振)を専門家がみればめまいがしていることを確認できます。逆に激しいめまいを訴えていても、眼振を認めない場合はメニエール病ではない可能性が高いといえます。ただし、めまいがおさまってしまっている場合は、目の動きをみてもわかりません。
・そうした場合は他の検査を組み合わせます。聴力検査で難聴があるか。メニエール病の場合、特に日によって聴力に変動が見られる場合があります。また、難聴がある程度みられる場合、グリセロールという水薬を飲んで聴力に変化があるかどうかをみる検査があります(グリセロール検査)。また、難聴が高度でなければ、鼓膜のすぐ近くに電極を貼って、大きな音を聞いた時の電気信号の発生状態を調べる検査(蝸電図検査)というものもあります。
・もう一つ大切なのは、他の病気がないかを除外しておく必要があります。MRI等(聴神経腫瘍など)、鼓膜所見(慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎など)、血液検査(内耳梅毒など)などの検査を行います。
こうした検査と症状を組み合わせてメニエール病と診断します。V8のQ&Aも参考にしてください。
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QV25 脳の血管に狭窄があると言われました。
A <質問>
画面が揺れるので眼科へ行くと、めまいではないかと、耳鼻科へ紹介され、軽い眼振はあるが心配ないといわれました。父がくも膜下出血を患ったことがあったので念のためMRIを撮影してもらったところ、左側血管に狭窄があると言われました。脳外科の先生は、「半年毎のMRIで様子をみましょう。生活習慣病を管理しておけば、脳梗塞を起こすことは防げます。」とおっしゃいますが、私にしてみれば、梗塞を起こすまで待つしかないのかと不安です。耳鼻科?脳外科?どちらでしょうか? 
<回答>
発作が起こった時に一番ダメージを受けやすいのは脳外科領域の病変ですので、脳の血管に狭窄がみつかったのあれば、まずは脳神経外科または神経内科でメインに見ていただくのがいいでしょう。「画面が揺れる」という症状が、内耳由来のめまいの表現とはちょっと異なるのも多少気になる所です。その他気をつけなければいけないめまいについては、Q&A V6も参考にしてください。
脳外科の医師が半年毎のMRIのフォローでよいと言われえるのでしたら、危険な因子がない場合はやはりそれに従えばよいかもしれません。危険な因子とは、すなわち生活習慣病の因子ですね。肥満、高血圧、糖尿病、高脂血症、高尿酸血症、喫煙、高齢などの因子が多ければさらに厳重に見ていく必要があります。ご質問の方は血族に脳血管障害の既往を持つ方がいらっしゃるので、その分は多少注意が必要かもしれません。(ただし、くも膜下出血の場合は、狭窄よりも、脳動脈瘤の方が危険因子としては強いかもしれません。)上のような因子が強い場合は、脳神経の内・外科だけでなく、生活習慣病を主に治療・管理されている医師とも相談されるのもいいかもしれません。
ここでの耳鼻咽喉科の役割はややサブに回ることになりますが、脳血管の狭窄があるからと言って、内耳由来のめまいが否定されるわけではないので、怪しい症状(難聴や耳閉塞感、耳鳴りの増強など)が出現した場合は速やかに耳鼻咽喉科も受診されるのがよいと考えます。
発作時については、危険な症状(物が二重に見える(複視)、ろれつが回らない、意識がおかしい、手足に力がはいらない。しびれる。激しい頭痛がする等)のどれかがはっきりとある場合はまず脳神経外科また神経内科を受診してください。そうした症状がない場合は、耳鼻咽喉科の受診も一つです。多少めまいが残っている場合は、眼振の状態を見ることで、頭由来なのか内耳由来なのかをみることができることが多いです。眼科は複視の有無を調べたり、眼底を診て貰うことで、脳の血管の状態が糖尿病や高血圧でどのくらい変化がきているかといったことを推定することができるので、そういった基礎疾患がある方は時々診て頂くといいでしょう。
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QV26 めまいの原因が分かりません。
A <質問>
一年前からめまいがして耳鼻科と診療内科でも病名や原因がわかりません。どこへ行くべきですか?
<回答>
めまいの原因というのは多岐にわたるので、いろいろな科で見てもらわなければならないことも確かにあります。
たとえば、
内耳由来のめまい:代表的なものにメニエール病、良性発作性頭位めまい症など⇒耳鼻科
脳由来のめまい:小脳梗塞、脳腫瘍など⇒神経内科または脳神経外科
頸椎由来のめまい:頚椎症、椎骨動脈異常など⇒整形外科または脳神経外科
高血圧によるもの⇒内科
心理的な要因の強いと思われる場合⇒心療内科または精神神経科
などなど

ある程度原因がはっきりしている場合は、上記の担当科の医師と相談されるのがよいでしょう。しかし、私が大学病院や大きな病院でめまい外来をしていた時でもそうでしたが、現実的には原因のはっきりしないめまいは結構たくさんあります。そうした場合、どこかの科の医師に中心に診てもらい、その医師をコーディネーターとして、他の科の医師にも診てもらうという形になることが多いでしょう。☆コーディネーターつまりは主治医ということですが、それはどの科の医師でもよいと思います。相性のいい医師にお願いすればよいわけですが、ある程度原因と考えられる疾患を絞り込んで、その病気に精通した医師に任せるのが原則ですね。その上で、めまいの取り扱いにも慣れた医師であればよりいいでしょう。
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QV27 風邪をひいたあとにめまい
A <質問>
2週間前に風邪をひき、2日間ほどで風邪はほぼ完治しました。しかし、その後浮動性のめまいがおこり、1週間経過しても軽快しなかったため耳鼻咽喉科を受診しました。念のため、頭部のMRIを撮りましたが、特に異常はありませんでした。耳閉塞感があり耳から空気を通す検査でも空気の通りが悪いと言われました。そして、めまいどめの薬、ステロイド、抗ヒスタミン剤内服を処方され、水を飲みながら耳に空気を入れる治療をしましたが、4日経た今もめまいが、かえって強くなりました。私のような症状では、一般的な治療方法なのでしょうか?この治療を続ければ回復する可能性は、あるのでしょうか?
<回答>
ご質問から少し時間がたってしまいましたがその後いかがでしょうか?風邪のあとにめまいが起こったということから考えられることはいくつかあります。(1)何らかのウイルス感染などで前庭神経炎を起した可能性:ただ、一般的には前庭神経炎はもっと激烈な回転性のめまいを起すのが一般的です。(2)急性中耳炎から内耳炎を引き起こした:めまいに先立って耳が痛くなることが多いと思います。(3)鼻を強くかんだ際に耳に空気が入ることがありますが、その時の気圧の変化に伴い内耳と中耳をつなぐ窓にひびが入った:外リンパ瘻といいます。風邪と直接的な関連づけやすいめまいはこのあたりですが、その他原因不明のものもあるかもしれません。
お話だけから推測すると(3)の可能性が考えられますが、風邪がほぼ完治してからのめまいとのことで、ちょっと違うかもしれません。
治療方法としては、めまい止めの薬やビタミンB12、脳や内耳の血流をよくしたり代謝をよくする薬は基本的な薬です。ステロイドは炎症が強い場合や、聴力の低下があった場合に用います。特に早い時期(およそ2週間以内)に使用する方が効果的です。抗ヒスタミン剤には2種類あって、めまいを止める作用をもつもの(例:商品名ドラマミン、トラベルミンなど)と、鼻水を止める作用をもつもの(例:商品名ニポラジン・ゼスラン、ポララミンなど)があります。前者はめまいに用いることは当然ありえますが、後者も鼻をかむのを極力減らしたい時などには用いることがあります。また耳の閉塞感が、中耳炎(急性、滲出性)と関連があると考えられる場合は積極的に用いることは考えられます。
鼻から耳に空気を送り込む治療(通気療法)は、直接めまいの治療ではなく、滲出性中耳炎や耳管狭窄症の治療法です。耳の閉塞感がある場合、その閉塞感が内耳由来なのか、中耳由来なのかが鑑別しにくい場合は通気療法で中耳の状態をよくすることで改善するかどうかをみてみることはあります。通気を行うことで症状が増悪するのであれば、あまり無理をしない方がよいかもしれません。(3)の外リンパ瘻の場合は特に無理をしない方がよいでしょう。ただ、この外リンパ瘻は診断が難しく、唯一手術で内耳の窓を顕微鏡でみてみないと分からない場合があります。ですので、耳閉塞感に伴い難聴も進行してくるようなら外リンパ瘻の可能性も考え手術のできるような病院で一度診てもらうのもよいかもしれません。
上に述べたことは典型的な場合ですので、実際にはこうした病気を念頭に多少試行錯誤しながら治療にあたる場合もあります。
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QV28 真珠腫性中耳炎によるめまい
A <質問>
昨年9月2回目の手術しましたが、いまだにめまいが取れません。自然と治るのでしょうか?良い薬は無いのでしょうか?
<回答>
真珠腫性中耳炎は中耳炎という炎症ではありますが、骨を破壊していくやっかいなものです。三半規管が破壊されると強いめまいが起こります。治療としては手術により真珠腫の塊を完全に除去します。再発もしやすいので、手術を2回に分けて行うことはよくあります。
一般的には真珠腫によって三半規管にダメージをうけた場合のめまいは、真珠腫を除去することで、まずは強いめまいは治まることが多いですね。しかし、一度失われた三半規管の機能は程度が軽い場合はもどりますが、多くの場合、そのまま機能が弱ったままになります。ただ、内耳による平衡機能は左右両方の情報で行われますので、次第に反対側の三半規管の情報を頼りに回復していきます。これを代償機構と呼びます。
この代償がどのくらいのスピードで行われるかは個々人によって異なります。一つは年齢。若い人の方が早く回復します。また、反対側の三半規管の機能がしっかりしているかどうかも代償がすみやかに行われるかどうかにかかわってきます。反対側も中耳炎などを繰り返していて聴力も内耳レベルで落ちている人などは、三半規管の機能も落ちている可能性があり、めまいが長引く場合が多いと思われます。こうした機能は耳に水を入れてめまいをおこさせる検査(温度眼振検査・カロリック検査)でわかります。
こうした代償を少しでもはやく行わせるためには、リハビリテーションが必要になります。それは、特別なことではなく、手術後落ち着きましたら、しんどくならない程度ではありますが、どんどん頭をよく動かすことです。一点をみつめながら、頭を上下・左右に動かす。逆に頭は固定しておいて目だけで2点を交互に見るというのも行います。少し動けるようになってきたら、イスに座った状態から急に立ち上がったり座ったりを繰り返す。歩いていて急に後ろを振り返る、などがあります。もちろん安全なところで注意して行ってください。
薬については、一般的なめまいの治療と同じです。
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QV29 持続する軽度のめまい
A <質問>
3年前より突然の回転性のめまいが1〜2週間持続しそのときは何とか歩行可能ですががふらつき片寄りながらの歩行をしていました。頭部MRI造影したりしてもらったりしたのですがはっきりとした原因はわかりません。現在までに3回ありました。現在強いめまいはないのですが時々立ちくらみ、浮遊感あり。特に頭を下げたり、急に立ち上がることではならないのですがなぜでしょう。すぐに治まるのですが持続しているので気になります。
<回答>
1〜2週間、ずーっと回転性めまいが続いていたのでしょうか?もしそうだとすると一番疑われる病気は、前庭神経炎という病気ですが、一般的には前庭神経炎を何回も繰り返すことはありません。ひどい回転性めまいを繰り返すのはメニエール病ですが、一般的には回転性めまいの持続は半日程度で、1週間もずーと回転性めまいが持続することはありません(回転性めまいのあとの浮動感やふらつきはそれくらい続くことはありますが)。
MRI以外にはどんな検査を受けられましたでしょうか?身体のバランスをみるために大きな病院の耳鼻咽喉科では平衡機能検査を行うことが多いですね。特に耳に暖かい水や冷たい水を入れて、温度刺激で三半規管をわざと刺激させて状態を把握する検査(温度眼振検査)などもあります。先の前庭神経炎の場合、この検査を行っても生じるはずのめまいが生じない場合が多く是非行っておきたい検査です。
強い回転性めまいのあと、浮動感やたちくらみ様のめまい、あるいはふらつきなどが起こることはよくあります。これは、片方の三半規管の機能が弱ったり、全くなくなってしまった場合、その三半規管から脳に身体のバランスの情報(からだが回転しているとか、上下、左右、前後に動いているという加速度の情報)が伝えられなくなり、右耳と左耳の情報に誤差が生じます。このため、脳が混乱をおこしめまいとして意識されることになるのです。症状が強い場合、回転性めまいを感じますが、軽くなってくると浮動感やふらつきとして感じるようになります。こうした浮動感やふらつきは時間経過とともに軽くなることが多いのですが、時にずるずる続く場合もあります。
こうしたずるずると続く状態というのを代償不全の状態と呼びます。代償が中々進まない場合の理由にはいくつかあります。1)脳が新しい状態に中々慣れない:どちらかと言えば高齢者に多いですね。2)弱った方の三半規管の機能が不安定である:脳へ入ってくる情報が日によって、時間によってバラバラであると中々新しい状態を決めることができないのでしょうね。メニエール病のような場合はこれにあたるかもしれません。3)左右とも三半規管の機能が弱っている:少なくとも片方の三半規管の情報がしっかりしていないと基準ができないからです。
その他、立ちくらみ様のめまいの場合、自律神経が不調である場合もあります。血圧の変動が大きいわけですね。
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QV30 前庭神経炎?
A <質問>
61歳の女性でウィルスからの嘔吐下痢から1週間後の朝突然回転性のめまいを起こしました。昼から耳鼻科に連れて行きましたが未だにめまいと頭痛を訴えます。元から耳鳴りが続いて耳は弱いと思います。先生から病名は言われませんでしたが、ネットで色々調べたら前庭神経炎ではないかと思うのですが。薬はカルナクリン、アデホス、ワンサーを貰いましたがステロイドは必要ないでしょうか。めまいは長引くようですが頭痛があるとはあまり書いてないのでそれが気になります。この頭痛は放置しても良いものでしょうか。本人が目が回って動くとむかつくのでずっと寝せています。気持ち悪くて下を向けないみたいです。
<回答>
風邪様の症状(ここではウイルス性嘔吐下痢)のあとに生じた激しい回転性めまいということから考えると、最も考えられるのは確かに前庭神経炎です。ただし、前庭神経炎の場合、聴力低下や耳鳴りなどは生じません。ただ、聴力低下や耳鳴りなどが以前からあった場合は、めまいと関連付けて考える必要はありません。
前庭神経炎かどうかをみるのに最もよい検査は「温度刺激検査」です。体温よりも温度が低いかあたたかい水を、耳の中に入れてその時にめまいが生じるかどうかを調べます。前庭神経炎の場合、片方だけほとんどめまいは生じません。
前庭神経炎と診断するには、他の病気がないかを除外しておく必要があります。特に小脳梗塞などは、激しい回転性めまいが持続します。これはMRIでほぼわかります。
前庭神経炎にステロイドを用いるかどうかは、多少論争のあるところです。突発性難聴の場合には、聴力は一度悪くなると回復しませんので、ステロイドを用いる場合が多いのですが、前庭神経炎の場合反対側の内耳があるので代償されやすいという考えもあり、ステロイド治療は行われない医師もいます。
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QV31 出産後からのめまい
A <質問>
出産後からめまいがする様になり8ヶ月が過ぎます。産後一ヶ月は体中が痛く首も後ろに倒せずで、めまいは、気にならなかったのですが、段々からだの痛みよりめまいが強くなりました。目の痛みも気になり眼科、整形、内科、耳鼻科、婦人科と診てもらいましたが、育児疲れ、自律神経失調症といわれてます。脳外科で、CTを撮りましたが、問題ありませんでした。血液検査も問題なし。頭痛なしで、めまいは、立っていたり、じっとしてると何かクラクラする感じです。ほとんど毎日です。歩いたり運転中などに感じることはありません。現在は接骨院にてバランスを整えてもらっていて、体の痛みは、だいぶよくなりました。めまいは、時間が解決してくれるのでしょうか心配です。
<回答>
非常に難しいご質問です。出産後の痛みが何によるものなのかにもよりますね。☆一般的な話になりますが、出産後のめまいを考える時にいくつかの考えられることがあります。1)出産時に大量出血があった場合:脳下垂体への血流が悪くなり、全身のホルモンバランスが悪くなっている場合があります。Sheehan症候群と呼ばれるものですが、そうめったにあるものではないと思いますが、あまり調子が悪い場合には、血液検査でホルモンの量を測定してもらうとよいでしょう。普通一般的な血液検査ではそこまでは調べていないと思います。2)出産時に急激な血圧の上昇があった場合、何らかのダメージが脳や内耳に生じる可能性:あくまで可能性です。もしそうしたことがあったら、普通は他にもっと重症な脳神経の症状が起きているように思います。3)出産後の育児などで不眠が続き、自律神経が乱れる場合:確かにこれが最も多いでしょうね。自律神経が乱れると、血圧の変動が大きくなったり、急に血圧が下がったりすることも多くなるので、フラフラしたりしやすいと思います。また、内耳も不安定になり、内耳性のめまいも起こりやすくなってくると思います。4)これは出産は特に関係はありませんが、首の筋肉の緊張が強い場合、フラフラする場合があります。筋緊張性のたちなおり反射異常と考えられます。普通、人間は直立していて少し一定の方向に傾くと立ち直らせようと反対側の筋肉が反射的に働いて姿勢を立て直します。筋肉の緊張が強い人では、この立ち直り反射がうまく作動できない場合があり、結果的にフラフラすることがあります。ムチウチ損傷時のめまいはこれに近いと思います。こういう場合は、筋肉の緊張をとるような薬や安定剤のような薬で症状が軽くなると思います。
いずれにしても、症状が続くようでしたら、定期的に診てもらってください。
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QV32 真珠腫性中耳炎の手術後のめまい
A <質問>
4年前に真珠腫性中耳炎の手術をしました。手術の半年後平衡感覚がとりにくい(頭が重いような)めまいの症状がでました。再発ではなかったのですが調子がよくなるまでに半年位かかりました。ここ2〜3年調子がよかったのですがまためまいが再発しました。真珠腫の再発ではなかったのですが眼振がでていて薬を飲んでも全く改善されずむしろひどくなっています。この場合どのようにしたらよいでしょうか。
<回答>
診ていないのでなんとも言えませんが考えられることをいくつかお話します。
1)真珠腫の再発の可能性:一応これは否定されているとのことですので一安心ですが、CTで確認をしてもらってあれば大丈夫でしょう。2)代償不全の可能性:もともと真珠腫によって三半規管等が障害されていた場合、手術後落ち着いてくると新しい左右の不均衡を脳が記憶しはじめ、不均衡を不均衡と感じにくくなるシステムが脳にはあります。これを平衡代償と呼びますが、この代償された状態が何らかの原因(疲れであったり、新たな三半規管のダメージであったりします)で、代償が崩れるとフラフラしたりすることがあります。この場合は、積極的に頭を動かすことで、新しい状態に早く慣れていくことが必要です。3)外リンパ瘻:可能性としてはかなり少ないかとは思います。真珠腫性中耳炎の手術の場合、かなり内耳ぎりぎりまで耳の骨を削ったり、内耳と中耳の境界部をがんばって掃除しなければならない場合があります。あるいは、真珠腫自体が三半規管などを蝕んでいる場合があります。一般的にはこういう場合は手術の前からめまいの症状があった場合が多いのですが。こうしたことで内耳に孔があいていたとしても、手術のときにうまくふさがっていた場合は、手術後めまいは止まります。普通は手術後、この孔が再びあくことはあまりないと思われますが、たまたま再開通してしまうと、めまいが生じてくる場合があります。このリーク(漏れ)は中々検査ではわかりません。手術で中をあけて内耳液がもれ出てくるのがを確認するしか方法がありません。(まあ、時に、力んだりした時に症状の増悪をみることはあります。この場合は、あまり頭は強く動かさないようにして、安静を保つ必要があります。4)手術はほとんど関係なく、たまたま何らかのめまいが生じた場合:手術、あるいは真珠腫とその後のめまいを必要以上に関連付けて考えなくてもよいかもしれません。その場合はその病気に応じた治療を受けていけばよいことになります。
眼振がみられたとのことですから、やはり通院中の医療機関でまずはよく診てもらってください。
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QV33 半年前に回転性めまい、その後たびたび不安定感があります。
A <質問>
半年ほど前、眠りからさめ、目をあけたら目の前がグルグル回ってしまい、目をつぶるとおさまりました。その後、おきるとやはりめまいがして、吐き気もあったので、耳鼻科を受診しました。まっすぐ立って目をつぶり身体の揺れの具合を見る検査をうけたところ、異常値だったので、血流をよくする点滴をし、めまいを抑える、お薬をいただいき、おさまりました。
その後2ヶ月くらいして、たびたび身体が不安定なめまいのような感じがあり、あるとき主人に、私の身体が揺れていないかみてもらったところ、小刻みに揺れているといわれました。
いったい何の病気なのでしょう?激しいめまいは、最初の1回のみです。時々、耳の中に水が入ったときのような閉塞感もありますが、一瞬ですぐ解消されます。
<回答>
お尋ねの文からのみで推測してみます。 一瞬の耳閉感を無関係とするならば、まず考えられるのは前庭神経炎ですが、最初のめまいの持続時間が少し短いような気もします。2ヶ月してから不安定感が出てくるというのも少し違うように思います。
耳の閉塞感をもう少し重要視するなら、メニエール病が考えられます。数ヶ月後にもたびたび生じる不安定感も軽いめまいと捕らえることができます。ただ、不安定感という表現が本当にめまいなのかどうかはわかりません。こういう症状の時に診察をして眼の動き(眼振)がでているかどうかを確認するとより確実になります。しかし、メニエール病での耳閉感はふつう一瞬のようなものではなく、ある程度持続する場合が多いので、断定できません。
少し気になる症状としては、「身体が小刻みに揺れる」という表現です。見ていないので何ともいえませんが、こういう表現の場合、小脳症状の場合あります。ですので、一度MRIなどで小脳を中心に脳の病気がないか確認しておくのもよいと思います。
その他、大きな病院の耳鼻咽喉科などでは平衡機能検査としていろいろな検査がありますので、症状が繰り返して起こるようであれば検査してもらってください。
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QV34 横になると起こるめまいは?
A <質問>
めまいは通常横になると治まるといいますが,私の場合横になったり、上を向いたりするとくらっとして気持ちが悪くなります。 そしてひどくなると何をしていても、軽めですがボーっとしてくらくらするようになります。
半年から1年ほど前にもその様な症状になり、内科に見てもらったところ血圧が上の値で100をきっていたので、血圧を上げる漢方薬をもらってしばらくしたら落ち着きました。
血圧が低いと、横になるとめまいが起こるようなことがあるのでしょうか?
<回答>
一番可能性が高いのは、「良性発作性頭位めまい症(BPPV)」という病気です。Q&AのV11、V19あたりも参考にしてください。
血圧との関係ですが、BPPVはどんな人でもなりますが、高血圧や高脂血症など動脈硬化をきたしやすい病気の人に多い印象を持っています。しかし、逆に低血圧の人にもやや多いよう気がします。(これは統計的な根拠は全くありません。)
また、低血圧の人のめまいというのは、BPPV以外にもあります。これは、めまい感という方が、正しいのですが、やはり頭に行く血流が悪いのか、ぼーとする感じや、立ちくらみ様のめまい感が起きやすいと思います。「何をしていても軽めですがボーとしてくらくらする」というのは、まさに低血圧の症状でしょう。
BPPVはそれほど怖い病気ではありませんが、一つ気をつけなければいけないのは、似て非なるめまいがあることです。小脳や脳幹部の病気でも類似した症状がでることがあります。症状が繰り返されるようでしたら、一度めまいを専門に診ておられる先生に診てもらうといいでしょう。
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QV35 めまいの発症時期ってあるんですか?
A <質問>
5・6月ぐらいになるとめまいが発症します。
回転性のめまいと、フワっとして傾く感じで吐き気をもよおします。内科・耳鼻科に行き、検査をしましたが原因が解らないとの事でした。血圧にも関係もあるようですが、発症時期から下がっています(80台/60台)。何か対策はありますか?
<回答>
春はめまいは多い時期だと思います。実際に統計的にどうなのかはわかりませんが、実感としてそんな感じがします。
これは、春の気候に負うところが大きいと思います。春は寒気と暖気が交互に周期的に変わるので身体の変調をきたしやすく、自律神経が乱れやすいのではないかと推測します。
対策ですが、こうしたら必ずよいというものはわかりません。ただ、自律神経を整えるような生活をするのは大切でしょう。睡眠をよくとる。ストレスをためない。適度な運動をする等。また、乾風摩擦などもよいかもしません。
その上で、血圧が下がりやすい人は、早めに医療機関に行って血圧が下がり過ぎないようにする薬などを処方してもらうのもよいかもしれません。(そのあたりは、担当の先生とご相談ください)
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QV36 エレベーターで下る時のような感じのめまい?
A <質問>
仕事などで疲れてくると、エレベーターに乗っていて下る時に感じるような症状が一瞬ですが何回もあります。これもめまいなのでしょうか?
<回答>
めまいの定義をどう定めるかにもよりますが、これもめまいの一種でしょう。
原因としてはいくつか考えられます。一つは、内耳の中でも「卵形嚢」「球形嚢」と呼ばれる加速度を感じる部分がありますが、ここの不調によるものがあります。つまり、加速度を感じなくてもよい時に感じているわけです。
その他、血圧の一時的な低下や上昇などで起こる場合もあります。そして、内耳の不調や血圧の変動に影響を与えているのが自律神経の乱れです。
こうしためまい感は身体の不調の危険信号と考えるのがよいでしょう。身体が「疲れているので休んでほしい」と信号を出していると思ってください。
疲れなどによる一時的な場合は少し様子をみてもよいように思いますが、持続する場合や徐々にひどくなる場合には、他に病気がないか精査をした方がよいかもしれません。
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QV37 鉄欠乏性貧血とめまい
A <質問>
28歳女です。今までずっと健康でしたが、先月の生理になったその日から、めまい、吐き気、首の後ろが痛いなどの症状が出て、病院に行くと貧血と言われました。
それから鉄剤を注射で週2回入れ、4〜5回注射した後、めまいは完全に治りました。ところが、その6日後くらいに生理前になり、また左右に揺れる感じのめまいと、頭だけが熱っぽい感じがしました。 前のめまいほど吐き気とかは無かったのですが。
先生に聞くと、注射の鉄剤は即効性があるからまだめまいが続くのはおかしいなぁと言われました。
ビタミン不足かな?とビタミン剤も取り始めましたがあまり効果がありません。
鉄が身体に入ってきて、めまいが取れるまでどのくらいの期間がかかるものなのでしょうか?貧血の数値がそんなに低くないのに、めまいがこんなに長引くのは普通じゃないのでしょうか?
<回答>
確かに鉄欠乏性貧血でもめまい感が生じることはよく経験するわけですが、内耳や小脳由来のめまいとは少しちがうものです。
私は鉄欠乏性貧血をみた場合、多くは内科の先生にお任せしてしまうのでどれくらいで改善するかというのはあまり経験がなく正確なことはいえません。ただ、初期は確かに注射で鉄剤を補うのはよいかと思いますが、ある程度落ち着きましたら胃腸障害等なければ内服に移行していった方がよいと思います。
それと同時に、なぜ貧血になったかということを考えなければなりません。女性の場合、月経が多い方は子宮筋腫等ないかも診てもらっておく必要があります。また、男女を問わずその他の貧血の原因として、消化管からの出血がないかということです。胃や大腸からの出血のチェックですね。
また、鉄剤が補充されたにもかかわらず、めまい感がとれない場合ですが、その他のめまいをおこす病気がないかを検討する必要があります。つまり、耳であったり脳であったり血圧、頚椎などなど。
そのあたりがすべてクリアされれば、生理と関連ある不安定な症状ということかもしれません。
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QV38 側頭骨骨折後、高速道路を運転するとめまい感がします。
A <質問>
ちょうど1年前にサーフィン中に板が頭にあたり側頭骨骨折をしました。その後、高速道路にのると、スピードもだしていないのに右側のタイヤの空気が抜けているような、傾いているような感じがしてめまいが始まります。
三半規管がおかしいと思うのですが、治療はできるのでしょうか?
<回答>
難しい問題ですね。
Q&A V15運転時のめまいにも少し関連したことを書いています(その後特に新しく考えられることは現在の所ありません)。
ただ、この方の場合側頭骨の骨折もされていますので、少し他の要因が絡んできているものと思います。
まず、側頭骨骨折で、内耳機能あるいは内耳神経にダメージがあったかどうかですね。これは耳に水を入れてめまいをわざと起こさせる検査(温度刺激検査)にて概ねわかります。めまいが起これば三半規管と内耳神経のシステムは生きていますが、反対側と比較してあまりに軽度であったり、全くめまいがしない場合、骨折した側の三半規管のダメージは大きく、機能していないと思われます。
こうした大きくダメージを受けた三半規管を治すことは現代の医学では難しいのですが、幸いこうした場合、残った方の三半規管からの信号を頼りに身体のバランスをとるシステムは再構築されていきます。これは残った反対側の三半規管からの情報や目からの情報をもとに小脳中心に代償が働くからです。
ただ、この代償機能は疲れや何らかの普段とは違った環境が出現した時には破綻することがあるのだと思います(あくまで推測ですが)。高速道路での運転というのは普段の生活にはあまりない状況です。そこでは、脳によるカバーが働かなくなっているのではないかと思います。
つまり、人間の身体を車にたとえると、交通事故で側頭骨骨折をしたというのは車のタイヤが片方だけパンクした状態にたとえられます。こういう時にはめまいやふらつきを感じます。ここに代償機構が働いて普段めまいを感じない状態になったというのは、パンクしたタイヤにもかかわらず、運転操作の熟練で車をまっすぐに運転することができるようになった状態だと考えます。ところが、疲れている時や新しい環境下では再び空気が抜けた車をうまく操作することができなくなります。これが再びめまい・ふらつきを感じているという状況ですね。
では、どうすればいいでしょうか?非常に難しい問題です。一つにはどんな状況下でも運転操作に乱れが生じないレベルにまで運転技術を高める必要があると思います。つまり、リハビリということになります。普段の生活でどんどん頭を動かすようにして、もっと代償機構を鍛える必要があると思います。現在の所、こうした代償機構を高める薬というのはないと思います。
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QV39 めまいの薬はいつまで飲むべきか?
A <質問>
時々めまいがします。 病院で薬をもらい服用すると2日もすればよくなります。そこで服用を辞めてもめまいのぶり返しなどは、ありません。しかし、7日分出された薬はめまいが治っても飲み続けるよう言われますが、それには少し抵抗があります。やはり必ず処方された期間服用しなければいけないのでしょうか? 
<回答>
薬は処方を始めるタイミングよりも止めるタイミングの方が難しいですね。
めまいの薬の場合、これはケースバイケースだと思います。いろいろな要素が関係します。
まず、どんなめまいかによっても変わります。年に数回起こるようなめまいなのか、毎日のように起こるめまいなのか。めまいが起こった時の症状の強さにもよるでしょう。めまいの頻度としては1ヶ月に1度程度でも、一度めまいがおこれば数日起きられないようなめまいであれば、予防が大切となります。また、めまいの原因にもよります。寝不足や過労による自律神経の乱れが関係するようなめまいの場合、寝不足が解消されればめまいも治まりやすく、そういった場合は早めに薬を止めてもそれほど問題がないかもしれませんが、高血圧や高脂血症、糖尿病など生活習慣病が背景にあるめまいの場合、たとえば少量のアスピリン(代表薬バッファリン)などは年余にわたって服用した方がよい場合もあるでしょう。鎮暈剤(抗めまい薬:代表薬セファドールやメリスロン)などは内耳に流入する動脈の大もとである椎骨動脈の血流をよくする作用や脳でのめまいと関係のある領域のアンバランスを是正する作用があるといわれます。原因となるアンバランスを引き起こさせる要因が取り去られている場合はこうした薬は徐々に不要となるでしょう。私は症状の軽快に従って、徐々に減らしてもらうようにしていますが、不安が強い方などはそのまましばらく服用してもらっている場合もあります。実際には学会では、1年くらいめまいが再発しなければ薬をやめてもよいという話を聴いたこともあります。内科の先生に至っては2年近く経過を観察するというお話もあるようです。これは、かなりめまいの頻発する難治性の患者さんの場合でしょうし、内科の場合は先に書きましたように生活習慣病との兼ね合いもあるのでそれだけ長期になると思われますが、場合によってはそれほど長く飲んでもらう方がよい場合もあるようです。
まあ、実際には患者さんのご意向というのも薬をやめるタイミングを決める重要な要素ではあります。少々めまいの再発があってもめまい自体は軽いし、めまい以外の症状も軽微であり、起こったらその時また薬を飲めばよいとお考えの方はそれでもよいかもしれません。逆にめまい自体は数ヶ月に一度であっても、ひとたびめまいが起これば数日は寝込んでしまうし、聞こえなども落ちてしまうタイプの方ならもう少し飲まれた方がよいのではないかと説得する場合もあるでしょう。(それでも止めたいという患者さんにはその旨お話してやめて様子をみることになると思いますが。)
いずれにせよ最終的には主治医の先生とご相談ください。
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QV40 めまいと過敏性大腸炎は関係がありますか?
A <質問>
34歳、7歳3歳2男児の母。
今年4月5月と2回突然の激しいめまいにおそわれました。その後、内科、耳鼻科、婦人科を受診しましたが、特に異常はなく、育児ストレスだと周りから言われ、脳のMRIまでは撮っていません。その後激しいめまいは起こっておりませんが、ずーっとめまい感がのこっているような感じで、不安です。夏休みには過呼吸も経験しました。特に、排便の前(胃腸が動く感じの時)めまい感が一層強まるように感じます。以前にも同様のことで、過敏性大腸炎と診断されたことがありましたが、めまい感が先にきて、不安になりかけて、腸が動き排便したくなるという前後関係がどう影響し合っているのかわかりません。特に下痢を起こしやすくもなく、便秘がちでもありません。此の頃、車酔いが必ず起こります。体の中がどうなっているのか不安です。夏休みの帰省中に就寝前に必ず、拍動性の耳鳴も経験しました。その時は帰省先の医師に「耳の筋肉の音です。眠れているなら大丈夫」といわれました。やはり内耳の関係からくるめまいでしょうか?過敏性大腸炎とは関係ないのでしょうか?
<回答>
一つの原因ですべての症状を説明するのはむずかしいと思います。ただ、めまいの多くは自律神経とも関係のある場合が多く、何らかのストレスや過労などが、めまいにも腸にも影響を与えていると考えられます。過敏性腸炎についてはわかりませんが、めまいについては、めまいが起こっている時、あるいは少し収まったがまだフラフラしている時などに診察をすると、どういうめまいかがわかる場合もよくあります。もし、症状的にはめまいがかなり強くても、眼の動きに現れていない場合は、内耳性のめまいとは断定できない場合もあります。
いずれにせよ繰り返すようであれば、一度一通りの検査は受けておかれるとよいでしょう。
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QV41 非回転性のめまいが続いています。
A <質問>
一ヶ月ほど前から一日に何度もふわふわとして船に乗っているかのようなめまいに襲われています。めまいの強さは、動けなくなるほど強いものではなく軽いものだとおもいます。また、めまい以外の症状はありません。このようなめまいの原因としてどのようなことが考えられますか。
<回答>
回転性と非回転性で原因を特定することはできません。ただ、一般的には回転性めまいは内耳性のめまいで多く、非回転性めまいは中枢性めまいのことが多い傾向にはあります。しかし、内耳性めまいでも程度が軽い場合はふらつきなどとして感じることもあり、また、三半規管ではなく加速度を感じる前庭と呼ばれる部分の不調の場合は非回転性のめまいを感じることもあります。また逆に回転性めまいでも小脳由来のめまいの場合回転性めまいを感じる場合もあります。
そうしたことを念頭にお話をしますと、非回転性めまいの方が内耳以外の原因に由来するめまいが多いと思います。
たとえば、血圧の変動もしくは低血圧、貧血などでも非回転性のめまい感を感じますし、脳の中心付近(脳幹部)の血流が少し悪いようなときにも非回転性のめまいを感じる場合が多いと思います。
症状が続くようであれば、耳鼻咽喉科、神経内科、あるいは場合により循環器内科などでも診てもらうとよいかと思います。
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QV42 セファドールとメリスロンの違いは?
A <質問>
めまいの薬でセファドールとメリスロンがありますが、1種類ずつ出してもらったり、一緒にもらったりします。作用は、どの様に違うのですか?
<回答>
セファドール(塩酸ジフェニドール)は内耳に流入している動脈の源流である椎骨脳底動脈の血流を増加させる作用があるといわれています。また、内耳から脳に入る神経経路の働きを抑制することでめまい感を抑えているものと思われます。そうすると後は推測ですが、脳の嘔吐中枢なども抑制されるものと思われます。
メリスロン(メシル酸ベタヒスチン)はもう少し末梢(内耳より)で効くようです。内耳の微小血流をよくする作用に加え、内リンパ水腫(メニエール病の病態)を改善させる作用があります。
さらに追加すれば、トラベルミンやドラマミンといった抗ヒスタミン剤もめまいによく用いられますが、これらの作用機序は内耳の異常興奮を抑え、脳の嘔吐中枢も抑制するようです。
ですので、作用機序を考えると、典型的なメニエール病のような内リンパ水腫をもつ病態が考えられる場合はメリスロンを、それ以外のめまいはセファドール、また発作時もしくは急性期にはトラベルミンといった風になるのかもしれません。
しかし、実際にはそこまで薬効を考えず、メリスロンかセファドールのどちらかをメインとして使用し、症状の改善傾向が認められなければ、もう一方に替えるか、追加するというやり方をすることも多いと思います。ただ、トラベルミンやドラマミンといった薬は私はめまい発作時、もしくはめまいが起こりそうな時に服用してもらうように処方していますが、これを定期の処方としてしばらく服用してもらう場合ももちろんあります。
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QV43 高齢者の海に落ちていくようなめまい感
A <質問>
84歳になる母親ですが、80歳を超えてからめまいに苦しむようになりました。症状は、起きていると本人の表現によりますと海の底に落ちていくような・・と言います。横になると嘘のように症状はなくなるそうです。血圧は年相応に多少高く、耳鳴りは30年以上、高音のものがしているそうです。これまでに、色んなお医者に見てもらったそうですが、原因が分からず鬱状態になってしまったことがあります。治療を受けるための指針がありましたら教えて頂きたく。
<回答>
実際に診てみないとわかりませんし、診ても分からないかもしれません。一般的な耳鼻咽喉科の平衡機能検査では異常がないと仮定してお話いたします。
起きている時に感じ、横になると感じないめまい感ということでは、一つに、血圧の変動が大きくないかということが気になります。高血圧があるとのことですが、起きている間に自律神経が乱れていて、血圧がストンと下がる場合があります。(起立性調節障害)
普通に血圧を測るだけでなく、寝ていて血圧が安定している時に一度血圧を測っておき、次に起き上がって立ち上がったあとの血圧をしばらく測り続けます。立ち上がった直後は血圧はうまくコントロールされるのが普通です。その後5分、10分立ったままでいると血圧が低下しくる人がいます(シェロン試験)。
あるいは、血圧の薬を服用されていらっしゃると思いますが、時間経過で下がりすぎるようなことがないかなども、一度チェックしてもらうのもよいかもしれません(あくまで推測ですが)。だからといって、血圧の薬を自己判断で止めるのはもっとよくありません。1日を通してまんべんなく血圧が一定になるように工夫してもらう必要はないか検討してもらったらどうでしょうか。
今は、血圧の問題を取り上げましたが、続くようであれば、もちろんその他の病気はないか、色々な角度から再度診てもらってください。
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QV44 平衡障害が続いています。
A <質問>
1年程前から平衡感覚がおかしくバランスがとりずらいめまいがし受診した所三半規管の低下と言われ薬を飲んでいるのですがあまり改善されません。このまま改善されないのではと不安でしかたありません。このまま投薬で改善されるでしょうか?
<回答>
平衡障害が長引くか速やかに改善するかにはいくつかの要因が関係すると思います。
一つは障害の部位。内耳(三半規管)の障害が片側だけか、両側か。両側の場合には治るのに時間がかかります。片方の場合は、最終的には改善する場合が多いのですが、メニエール病の場合など聴力が日によって変動するのと同様に、平衡機能も日によってよい日と悪い日があるかもしれません(これはあくまで推測ですが)。平衡機能の回復の場合、三半規管自身が改善するというなおり方もあるでしょうが、一般的には悪くない方の耳からの情報を頼りに脳の方で身体のバランスの情報を補正していくことになります。ところが、日によって三半規管からの情報が変わる場合、中々脳の方で慣れるということができません。このため平衡障害が長引く場合もあります。
その他、年齢も回復時間と関連があります。やはり高齢の方ほど回復には時間がかかるわけです。
また、不安が強い場合、自分の身体の感覚がすごく敏感になっていますので、本来ある程度回復してきているにもかかわらず、感度が上がってしまっているために、いつまでも良くなった感じがしないというようなこともあるかもしれません。そういう場合は抗不安薬を服用すると調子がよくなるかもしれません。
また、めまい・ふらつきが怖くてずっと寝ていると中々よくなりません。少し治まってきたら、危険のない範囲でですが、どんどん動くようにした方がよいと考えます。
いずれにしても、長引く場合、主治医の先生とよく相談してください。
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QV45 病院で良性発作性頭位めまい症と言われたのですが・・・。
A <質問>
病院で良性発作性頭位めまい症と言われたのですがめまいの他に両手がしびれたり感覚が鈍くなったり頭痛もあり発症してから3日目くらいから左目がひどくぼやけたりしてるみたいです。本当に治ってくれるのかこの病名であってるのか知りたいのですが・・・どう看病してあげたらいいのか知りたいです。
<回答>
良性発作性頭位めまい症の場合、典型的な眼振という眼の動きがみられますので、もし、その眼の動きがあって診断を受けられているのであればうやはりその病気ということになりますが。 ただ、少し気になるのは、両手がしびれたり、頭痛がするということですね。眼がぼやけるという症状も普通この病気では起こりません。(そういう感じがするというだけなら可能性はあるかもしれませんが。)手の痺れも両側ですので、発作に伴う過換気症候群に伴う手の痺れの可能性もあります。頭痛も軽度であれば、めまいによって肩こり等から筋緊張性の頭痛という説明もある程度可能かもしれません。ただ、これらの症状は一般的には内耳性のめまいでは原則としてみられないはずですので、一度は中枢疾患(脳・脊髄の病気)の除外をしておく方がよいかもしれません。
その上で、典型的な眼振があるのであれば(この眼振はめまいのトレーニングを受けた医師であれば診る事は可能です。)、内耳性めまいの薬物治療であったり、最近では浮遊耳石置換法と呼ばれる頭の運動療法などがあります(これは、最終的に有効だという結論にまでは至っていないかもしれませんが、有効だとする医師が多いです)。
それでもよくならない場合は、リハビリとして、積極的に頭を動かすようにして慣らしていくという方法をとる場合もあります。
看護としては、急性期は横にいて不安を緩和させる程度ですが、少し落ち着いてきますと、寝ていて起き上がった時など、ふらつく危険が大きいですので、転倒されたりしないか注意深く付き添ってもらうとよいかと思います。
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QV46 めまいと耳痛
A <質問>
1年前、突然回転性のめまいが度々起こるようになり、病院で診察してもらった結果、メニエール病だと言われました。最近では、めまいや吐き気もなくなってきていたので治ってきたように思っていたのですが、今度は突然耳が痛むようになりました。痛みはすぐにおさまるのですが、特に天気の良い日に運転していて痛むことが多いような気がします。これはやはりメニエールの症状のひとつなのでしょうか?それも他の病気でしょうか?
<回答>
一般的には、メニエール病のような内耳の病気の場合耳に痛みを感じることは原則としてありません。
もしあるとすれば、メニエール病の場合、病気の側の耳の後ろから頚の横を通って鎖骨の前の方に走る大きな筋肉(胸鎖乳突筋)を初めとする筋肉が凝りやすい場合があります。この凝りがひどいと、時として耳の痛みとして感じる場合があるように思います。この場合には、この筋肉が耳の後ろに付着している部分をつまんでみて痛みがあるかどうかがある程度の目安になると思います。
そのほか、メニエール病と直接は関係ありませんが、顎関節に負担がかかっている場合、痛みを感じる場合があります。顎関節症ですね。これはストレスとの関係が深いので、メニエール病に併発している場合があるかもしれません。といっても、メニエール病と直接関係があるというわけではなく、たまたま併発しているという考え方でよいと思います。
その他としては、やはり何らかの耳や耳管などの病気がたまたま併発している可能性ですね。
ひどくなる場合、長く続く場合はやはりかかりつけの耳鼻咽喉科の先生に診てもらってください。
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QV47 回転性のめまいと吐き気。
A <質問>
お昼ごろ 普通に食事をしたあと いつものようにパソコンの前に座って約1時間経った頃、急にモニターが揺れるようなめまいを感じました。すぐに横になったのですが、横になったとたん、激しい回転性のめまいが起こり、2分ほどで治まりました。同時に激しい吐き気がしばらく続き3時間ほど眠ったあとは6時間ほど、船に乗っているような軽い揺れと僅かなムカツキがありました。
このままめまいが治まれば 病院へ行く必要はないでしょうか?3年半前に 突発性難聴に罹り、完治しておあります。
<回答>
病院に行く必要がないか否かを、この場で指示することはできませんし、このホームページの趣旨ではありません。
まずは「Q&A V6 危険なめまいとはどんなめまいですか?」をお読み下さい。
危険な症状があれば症状の重さに関係なく速やかに医療機関を受診してください。
また、危険なめまいの兆候がない場合でも、耳鳴りや耳の閉塞感、難聴などの自覚症状があればある程度はやい時期に(数日程度)耳鼻咽喉科を受診してください。自覚症状がない場合でも、メニエール病やその関連疾患の場合、聴力検査をしてみますと、微妙に低音が落ちている場合もありますので、一度診てもらっておく方がよいと思います。
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QV48 ふわふわするめまいがします。
A <質問>
3年前くらいに、急に片耳がふさがったような感覚が2週間ほど続き、耳鼻科で診察していただいたところ、ほんのわずかではあるが両耳の低音部の聴力(感音性)が低いと言われました。ただ、薬は飲まなくてもよいといわれ、そのままにしていたところ、ほぼ3週間ほどで治りました。しかしその約3ヵ月後に、朝起きて寝返りを打つと、突然天井が回っている感覚に襲われ、慌てて飛び起きたところ、めまいは消えるということがありました。このときは普通に生活する分には問題はなく、首を一方に傾けたり寝返りを打つとぐるぐるする感じが1週間ほど続きましたが、やがて自然に治りました。このような寝返りと首を傾けるときのぐるぐるめまいは、とその後1年ほど半年おきくらいにありましたが、そのつど自然に治っていました。それがここ1年くらいになり、歩いていたり、じっと座って話をするような場面で相手の顔をじっと見てうなずき続けるようなときなどに、急にふわーっとする浮動感のようなめまいが起こるようになりました。パソコンなどをじっと見て姿勢を一定にして作業を続けていると、やはりエレベーターをスーッと降りるようなふわーっとする感覚に襲われます。何となく、首の動きとめまいが関係しているように感じるのですが、日常生活を脅かされるほどの苦痛ではないので、受診せずに何とかやり過ごしているのですが、受診するとすれば何科を受診すればよいのでしょうか。姿勢が悪いのか、最近は右腕から右肩にかけても痛みがあります。
<回答>
実際には聴力検査を繰り返し行ってみたり、めまいが多少強い時期に目の動き(眼振)を観察してみたりしたり、他の病気がないか色々検査してみないと正確なことは言えません。
そんな中で少し推測しますと、一つに耳閉塞感や低音が軽度低下していたことを考えると、まずはメニエール病を疑うことができます。寝返りをするとめまいがしたということですと、良性発作性頭位めまい症(BPPV)も考えておく必要があります。この両者は、どちらか、というわけでもなく、メニエール病の一つの症状としてBPPVの状態になる場合もあるように思います(これは専門的にはには議論のあるところかもしれませんが)。また、頸部の動きとの関連を考えますと、頸性のめまいも検討しておく必要があります。頚椎などに異常がないかを診てもらうといいでしょう。特に首や手のしびれがあるようでしたらそのあたりも診てもらう方がよいでしょう。ただし、首が悪いからと言って内耳が否定されるわけではありません。
まずはめまいをよく診ておられる耳鼻咽喉科の先生にみてもらうのがよいと思います。その上で、頸性のめまいについても診てもらいたい場合、脳神経外科もしくは神経内科の先生か整形外科の先生にも診ていただくとよいかと思います。
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QV49 力を入れたり、立ち上がった瞬間などにふわっとした揺れを感じます
A <質問>
力を入れたり、立ち上がった瞬間などにふわっとした揺れを感じます。 また、右耳に指を入れて、指を動かすと、揺れを激しく感じます。 どのような事が考えられますか? 
今、胆石の治療で、石を溶かす薬を毎日飲んでいます。
<回答>
ふわっとする感じは、内耳(特に耳石器と呼ばれる部分)の不調でも生じますが、血圧の調節が悪い場合や、脳の中央部の機能的な不調でも生じるのではないかと思います。いろいろな原因が考えられますので一つずつ除外していく必要があると考えます。
耳に指を入れるとめまいがするという場合、いくつか考えておくことがあります。
一つは真珠腫性中耳炎のような病気があった場合、真珠腫という骨を破壊する炎症が三半規管にまで達している場合には、そとから圧をかけるとめまいがする場合があります。耳だれが出たことがある場合や、耳痛がある場合は特に注意が必要です。
また、力を入れた場合にふわっとするということも併せて考えると、中耳と内耳の境界に、内耳の窓が開いているのですが、その窓がやぶれ内耳液がわずかに流れ出している状態(外リンパろう)の可能性も考えられるかもしれません。
あと、現代は可能性が低くなりましたが、教科書的には梅毒などでもこうした症状がみられる場合があります。
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QV50 耳管狭窄症とめまいについて
A <質問>
軽度の低音難聴(20〜40dB位)と浮動性めまいを起こすものに、耳管狭窄症があります。滲出性中耳炎の原因となる症状ですが、軽症でも耳鳴り・浮動性めまい・吐き気を起こす事は以外と知られていません。
身体を横にした時に受ける重力で耳管周囲がより圧力を受けるので、就寝時は特に症状が出易くなります。知識のない先生も多くて、メニエール病や低音障害型感音難聴と誤診する事も良くあります。
難聴は鼓膜が凹むと40dB位、鼓膜が凹まなくても20〜30dB位の低音難聴になります。(鼓膜凹みの有無はティンパノメトリーで確認した状態です。難聴は、鼓膜凹みだけではなく耳小骨の連鎖がねじれてアブミ骨の可動性が悪くなる為です。)
低音障害型感音難聴でも浮動性めまいは起こります。耳管狭窄と低音障害型感音難聴、どちらも前庭系への障害が緩やかに生じて浮動性めまいが起こります。
耳鼻科的には、耳管狭窄の原因は?生れ付きの体質?上気道炎?気圧差ですが、浮腫み・低血圧・血行不良も大きく影響します。耳管狭窄症について、もっと勉強して下さい。私は素人で一患者に過ぎませんが、本当は耳管狭窄症なのに別の病気にされて治らない方が多いので、一言言わせて頂きました。
<回答>
ご指摘ありがとうございます。
確かに耳管狭窄症というか、中耳腔が陰圧の時にめまい、ふらふらが見られることは診療を行っていてときどきみられます。あるいは、回転性めまい発作で受診された患者さんで、極度の滲出性中耳炎で鼓室に貯留液がみられしかも鼓膜が陥凹している場合があるのも経験はあります。
ただ、これを耳管狭窄症の一つの症状としてしまうことには、ちょっと誤解を与えてしまう可能性もあって、私はあえてこのホームページでは切り離しておくこととします。
といいますのは、耳管狭窄症と低音の聴力低下が同時にくる人も時々いらっしゃいますが、そうした場合に、聴力低下が内耳性の場合、耳管狭窄症の治療(具体的には通気治療や鼻の治療)のみを行っていて聴力低下が固定されてしまう危険があるのではないかと考えているからです。
特に突発性難聴のような場合は最初の2週間が大切ですので、内耳の治療を優先すべきではないかと考えています。(低音障害型の感音難聴の場合はもう少し時間的余裕はあるかもしれませんがいずれもあまり遅くならない方がよいと考えています。)
このため、私は診療の時、耳管狭窄症と内耳の治療を並行して行うのがよいと考えますので、あくまでめまい・ふらつきは内耳のものとして患者さんには説明しています。
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