耳鳴りの検査

耳鳴り問診票

耳鳴りの多くは自覚的なものなので、その人それぞれの耳鳴りの大きさや苦痛というのは、客観的に評価することができません。そこで、主観的な評価とはなりますが、問診票を用いて治療の前後の状態などを把握しています。

代表的なものを下にしめします。

  • THI 耳鳴障害度問診表
  • SDS うつ病自己評価尺度
  • STAI 特性不安検査
  • TSCHQ 耳鳴実態調査票
  • PSQI ピッツバーグ睡眠質問票

耳鳴りに困っておられる患者さんは、うつ傾向があったり、不安が強かったり、睡眠障害がみられたりします。そうしたものを、上記の質問票で拾い上げます。

純音聴力検査

耳鳴りの検査で最も大切なのは当然ながら聴力検査です。

ティンパノメトリー

先に書きました、増悪因子「中耳・耳管」の状態を知ります。

耳鳴検査

耳鳴り外来を開いている医療機関では、耳鳴検査を行われる場合があります。
ピッチマッチ検査とラウドネスバランス検査があります。
前者は耳鳴りの周波数を、後者は大きさを測定します。

Bekesy検査・SISI検査

内耳機能をみる特殊な聴力検査です。

聴性脳幹反応(ABR)

MRIがなかった時代や、近くに撮影できる医療機関が中々なかった時代にはよく行われていました。聴神経腫瘍の疑いのある場合に行いましたが、現在ではMRIを撮ることですみます。

グリセロール検査

メニエール病・内リンパ水腫と呼ばれる病気が疑われる場合に行う場合があります。

MRI検査

耳鳴りで最も気にされるのは、「頭の中に何かできものなどが出来ていないだろうか?」という心配される方が多くいらっしゃいます。不安が大きいと耳鳴りは大きくなります。
実際に頑固な耳鳴りの場合、聴神経腫瘍がある場合もありますので除外するためにも、MRIを撮影してみるのも一つです。

MRA検査

MRIで行う血管撮影検査です。
脳や頸部の血管の状態を調べます。拍動性の耳鳴りの場合は、動脈瘤や硬膜動静脈瘻(こうまくどうじょうみゃくろう)の除外のためにも検査を行っておく方がよいと考えます。

血液検査

  • 血液一般:貧血・炎症の疑い
  • 空腹時血糖・Hba1c:糖尿病の疑い
  • 血清鉄:鉄欠乏性貧血の疑い
  • 肝腎機能検査

平衡機能検査

めまいを伴う時に行う場合があります。