身近なところに意外な植物

5月は記事の更新が3回しかできませんでした。
いろいろと考えてはいたのですが、
どうも思うように書けなくて何となく日が過ぎてしまいました。

気を取り直して
6月はもう少し頻繁に記事をアップできればなと思います。

ところで、今年の春に花の写真をたくさんアップしました。
2022年春のコレクション
2022年春のコレクション2

この時大活躍したのがスマホのアプリでした。
”PictureThis”というアプリ。
花の写真を撮影するだけで花の名前がすぐに出てきます。
ガーデニングのコツなども一緒に出てくるのですが、
僕はただひたすら写真をコレクションするだけです。

その後も気になる花が植わっていたり、
雑草と思われてもちょっとかわいらしい花を着けていたりしたら
すかさずスマホを取り出して撮影し名前を調べて、
写真をコレクションしています。

先日も歩いていたらちょっと目を引く花がありました。


さて、なんて言う花かな?
スマホが検索に要する時間は数秒。
結果が出ました。
”ジギタリスDigitalis purpurea”

ふーん、ジギタリスかぁ・・・ん!! ええっ? ジ、ジギタリス!?

僕も医師の端くれです。
ジギタリスと言えば心臓の薬の名前であることは知っています。
そのジギタリスと同じ名前だなんて!

ネットで調べてみたら、やっぱりこの花はジギタリスでした。
Wikipediaによりますと、
この花というか、この植物全体が有毒で、
強心剤のジゴキシンなども、
元々はこの植物の葉を原料として作られていたそうです。
(今では化学的に合成して作られているそうです)
初めて知りました。

ジギタリス中毒は、不整脈や動悸などの循環器症状、
嘔気・嘔吐などの消化器症状、頭痛・眩暈などの神経症状、
視野が黄色く映る症状(黄視症)などがあるそうです。

ところで、Wikipediaにも載っていましたが、
ゴッホが「ひまわり 」などで鮮やかな黄色を表現したのは、
ジギタリス服用による副作用の黄視症だったのではないか、
という説があるそうです。

・・・と書きましたが、
そういえば今年の1月にゴッホの病跡学について
このブログで触れたことがあり、
そこでもジギタリス中毒説が上がっていたのですが
すっかり忘れていました。
『BRAIN and NERVE 特集 芸術家と神経学』2 

確かにジギタリスの副作用に黄視症があるのなら
ゴッホのあの独特の黄色も
ひょっとしたら関連があるのかもしれません。

おまけに、
ゴッホの絵の中に「医師ガシェの肖像」で
医師の前に置かれた花は確かにジギタリスの様です。


身近にある花でも知っているかどうかで
名画一つ見るときにも見方が変わって変わってくるのは
面白いですね。