3/17京滋漢方セミナー2 

3/17京滋漢方セミナー1 の続きです。

専門的(僕でもちょっと守備範囲の外ですが)で、
僕の備忘録でもありますので、
興味のない人はスルーしてください。
なお、内容については正確性は確保していませんので、
興味を持たれた方は各自確認してください。


<うつの臨床>
重症のうつの人は、自分のことを「うつ」とは言わない。
回診の時には正座をして待っている。
うつの人はあまりしんどがらない。隠す傾向がある。
ドグマチールには抗うつ作用はほとんどない。食欲増進作用はある。
不安が強い場合は、抗不安薬を、
抗うつ薬が奏功するまでの2~3週間のみ投与する。
高齢者にはベンゾジアゼピン系はなるべく処方しない。
軽快後も同僚処方を1,2ヶ月継続処方する。

処方
軽症例(いらいらタイプ):
1)レクサプロ(10mg) 1~2錠 眠前
2)抑肝散(54) 2.5g 2~3包 朝夕ないし毎食前後

軽症例(うつタイプ):
1)サインバルタ(20mg) 1~2錠 朝食後
2)補中益気湯(41) 2.5g 2~3包 朝夕ないし毎食前後

うつ病やアパシーの治療
1)シンメトレル(50mg) 1~2錠 朝昼食後・・・せん妄に注意
2)フェロミア(50mg) 1~3錠 朝食後・・・中高年の不定愁訴女性によい
3)人参養栄湯(108) 2~3包 朝昼食前(後)または毎食前(後)

<せん妄>
せん妄に抑肝散(54)
抑肝散(54)の対象となる障害
1.認知症のBPSD:運動精神興奮、衝動性、攻撃性
2.せん妄、アメンチア、RBD:意識変容、睡眠関連異常
3.情動不安定や焦燥:自己他者破壊行動、過食行動、多動、不眠
4.境界性パーソナリティー障害、統合失調症、ジズキネジア、発達障害など
こうしたものが抑肝散で改善され、対人関係が円滑化される

統合失調症
高ビリルビン血症が多い⇒免疫が関連?
高ビリルビンのラットは他のラットと出会うと噛みつきやすい

術後せん妄
抑肝散やロゼレムに予防効果

ガスター
せん妄を引きおこす危険あり

<抑肝散の投与方法>
抑肝散3包:分3食前ないし食間
1.標的症状への単剤療法
2.通常の薬物療法との併用・・・統合失調症、発達障害など

<錯覚・幻覚、幻視>
1)抑肝散2包分2
2)コントミン12.5mg 1~2T 夕食後
1)または2)、もしくは1)+2)
⇒無効時:下記併用
・ミノマイシン100mg 1T 夕食後

ミノマイシンが有効というのは意外でした。