4/28こころの漢方セミナーin滋賀

先日、大津プリンスホテルで、ツムラさん主催の
「こころの漢方in滋賀」に参加してきました。
いつものごとく僕の備忘録です。

・一般講演:瀬田川病院 精神科 三井 浩先生
「ベンゾジアゼピン受容体作動制薬剤:長期連用者の減量は可能か?」
今年の診療報酬改定でも抗精神病薬や抗不安薬などを
減量させて行こうという意図を持った改訂がなされています。
こうした薬の多くはベンゾジアゼピン系。
特に高齢者では、ずーっと服用している人が多く、
筋弛緩作用による転倒や健忘作用などの副作用の危険が
近年叫ばれています。
こうした薬剤を少しでも減らしていこうという時、
漢方をうまく使うと減量させられる可能性があります。

不安⇒頭痛⇒ロキソプロフェンを処方⇒胃腸障害⇒
食欲低下⇒栄養障害・冷え症⇒さらに不安⇒BZ系↑
こうした悪循環に対して、話をよく聞いたら、
天気の悪い日に頭痛↑」だと。
そこで、五苓散を処方したところ、ロイキソプロフェンの処方が減って、
体調もよくなり、あと、冷え症に対して真武湯を少量追加するだけで、
結局BZ系は不要に。

不眠
酸棗仁湯::疲れすぎて不眠
酸棗仁、知母、川キュウ、茯苓、甘草
ツムラ酸棗仁湯の場合、5g(2包)を分1眠前で
ただし、体質は改善しない

加味帰脾湯:体力のない老人の不眠
不眠に対して加味帰脾湯・・・中に酸棗仁を含んでいる

加味帰脾湯と帰脾湯:帰脾湯の方がより虚証
加味帰脾湯:山梔子含有⇒腸間膜壊死に注意(6~7年服用で)

BZ系の減らし方
週に1日だけ半錠に減らす×1ヶ月
⇒週に2日半錠にする×1ヶ月
⇒週に3日半錠にする×1ヶ月・・・

精神科的疾患に対して漢方
・大切なのは身体症状をとっていく⇒患者さんとの信頼関係
・ゆっくり減量