本:人生を変える「声」の力/8割の人は自分の声が嫌い2

それだけ、自分にも人にも影響を与える「声」ですが、
外国では、特に政治家は100年くらい前から、
演説で人々に訴えかけたり、国民を扇動したりすることに、
声を利用してきたそうです。

それに対して、日本では全くと言っていいほど
声を意識して捉えていないと。

だからと言って、人を騙したり煽ったりする声を身につけよ、
ということではありません。
もちろん、そうした悪意を見破る力も身
につけておくべきでしょう。それだけでなく、
声はそれだけ自分にも他人にも、
無意識に働きかけて変える力があるので、
それを利用して本来のなりたい自分になろうというのが
この本の趣旨だと思います。

そして、その本来なりたい自分、本物の自分に導いてくれるのが、
「オーセンティック・ボイス」と呼ばれるもので、
誰にでもその人特有のオーセンティック・ボイスがあるのだと。
それは単に通る声だとか、威厳のある声だとか、
そういうものではないのだそうです。

その声を知るには、まずは自分の声を録音して聴いてみること。
タイトルのとおり、日本人は自分の声を聴いたら
8割の人が自分の声を嫌だと言うそうです。
これ、わかるわぁ~!

僕も自分の声、嫌いです。
まあ、滑舌の練習をするのに、自分の声を録音して聴いているうちに、
少し慣れてはきましたが、
基本的には鼻にかかった自分の声は聴くのはイヤですね。

筆者は、それでも本来の自分の声「オーセンティック・ボイス」を
身につけるには、録音して何度も聴いて、
その中で少しでもよかったと思える、
「キラリ」と光って感じる声を見つけ出して、それを覚えて
繰り返し練習することなんだそうです。

人を声だけで、無意識レベルに働きかけることで、
病気も治癒する場合があるのでしょう。
おそらく、大きな宗教の宗祖などは、
そうした力を持っていたのだと思います。

まあ、そのこまでの力はないけれど、
難しい病気の人が声を聴いただけで治ってくれれば、
こんなに素敵なことはありませんね。