スピリチュアル耳鼻咽喉科:右か左か?

スピリチュアル耳鼻咽喉科:
ちょっと科学的な根拠の薄い、だけどちょっと気になる話を
こういうカテゴリーにしてお話してみようと思います。

——————————

先日、漢方の雑誌を読んでいたら面白い記事がありました。

一般的に西洋医学では、病気が右に出ようが左に出ようが、
それで処方が変わることはありません。
右の急性中耳炎と左の急性中耳炎で処方を変えることはしません。
右の突発性難聴と左の突発性難聴でも同じです。

ところが、漢方の古典をひもといてみると、
症状が右に出るか左に出るかで
処方の違うことがあるというのです。

”漢方診療ワザとコツ No.25 左と右と漢方薬 その1” 織部 和広:漢方と診療 通巻6号 vol.2 No.2 p.48-49,2011

これは漢方の基本的な考え方の中の一つとして、
中国思想の「陰陽」という概念からでてきたのだと思います。

すなわち、森羅万象を”陰”と”陽”に分けて考える考え方です。
上がるものは陽、下がるものは陰。
温めるものは陽、冷やすものは陰。
動きのあるものは陽、静かなものは陰。
呼気が陽で吸気が陰。
春夏は陽、秋冬は陰。
男性が陽で女性が陰。
などなど。

そういう考え方でいくと、右は陽で左は陰。

また、漢方のもう一つの基本的な概念に
気血水というものがありますが、
これを陰陽に当てはめると、
気は気体と同様に上昇するので陽、
血(水)は液体と考えれば下降するので陰。

だから、同じ脳卒中でも、右半身不随の時と、
左半身不随の時では使う薬が違ったらしい。

また、頭痛にしても、
右側が痛い場合は気虚(エネルギーが減った状態)に起因し、
「○○益気湯」「○○補気湯」といった薬がよく、
左側が痛い場合は血虚(貧血に近いような状態)に起因し、
「○○補血湯」といった名前がつく薬がいいのだとか。
そして、頭全体が痛い場合は、気血両虚に属するらしい。

我々が一般的に頭痛によく使う漢方薬、
「半夏白朮天麻湯」とか「川キュウ茶調散」「呉茱萸湯」などは、
気血両虚に属する薬だそうで、
あまり痛みの左右を気にする必要はないらしい。

さて、この論文を読み進めていくと面白いことが書いてありました。

「忿怒して左耳聾する者には『竜胆湯』」
また、『滋陰地黄湯』は、右耳聾する者で色慾が相火を動かした場合に使用する」
(浅井貞庵『方彙口訣』)

著者も、この一文では何のことやらわからなかたそうですが、
次のような症例で思わぬ効果があり納得したと。

それは、右の耳鳴りがする71歳の男性の治療で、
一般的な漢方治療では全然うまくいかず困っていたそうです。
そこで、患者さんをよく観察してみると、
看護師さんにタッチするなどどうやらテストステロンが多め。
つまり男性的な煩悩が多そうだと気がついたそうです。

一般的には耳鳴りは腎虚の人に多いと言われています。
腎とは、生殖活動を含む生命エネルギーのことで、
それが弱ってきた状態が腎虚といいます。

筆者は、この人は腎虚なんかではなく、
腎実なのだと考え、『滋陰地黄湯加釣藤』という薬を処方したところ、
その患者さんの耳鳴りが信じられないくらい改善したそうです。
それで、これこそがが
「色慾が相火を動かした場合」ということだとわかったそうです。

※ここに出てく処方は一般に病院で処方するエキス剤にはありません。
また、右耳の耳鳴りの人がすべて男性ホルモンが多すぎて
色欲が関連しているというわけではありません、念のため。
あくまで、難治性の患者さんを目にしたときの
参考までにということだと思います。

しかし、このちょっとスピリチュアルな話を、
自分のことで考えてみました。

前に、今年の4月1日にアキレス腱を切った話をしました。
あちゃ~!やっちゃいました・・・
http://www.itaya.or.jp/?p=2731

このエントリーでは、わざと製薬会社のMR(営業)さんも、
後輩も性別を明らかにせずに書きましたが、
実はみんな女性だったのでした。

怪我をしたのは右足!
僕はどうして怪我したのが右足だったのだろうかと
実はちょっと気になっていました。
まあ、1/2の確率だといえばそれまでなんですが。

でもなんとなくわかりました。
もとはと言えば、女性のMRさんや女医さん達の前で、
卓球でイイカッコしようと思ったのが事の始まり。

つまりは、どうやら右足を怪我したというのは、
ちょこっと色気を出した僕の煩悩に
由来するものだということになんです。
ああ怖ろしい・・・