本:意識はいつ生まれるのか

『意識はいつ生まれるのか』 マルチェロ・マッスィミーニ,ジュリオ・トノーニ 著,花本知子 訳 亜紀書房

出版されたのは2015年5月ですので、ishiki
それほど古い本ではありません。

僕がこの本を買ったのも、多分1年前くらいだったと思います。
本屋さんに平積みされていて、
表紙に、「立花隆氏推薦!」と書いてあったのも、
衝動買いした理由かもしれません。
結構、ジャケ買いに近いものでした。

そんな風に衝動買いした割には、
1年くらいほったらかしにしておいたのは、
少し分厚かったのと(笑)、
洋書は翻訳にもよるのかもしれませんが、
どうしても読みにくいイメージがあったからでした。

そうして買ったことすら少し忘れかけていた頃、
おのころ心平さんの「ココロについて」の講義、
実用心理学1day講座
を受ける機会がありました。

そこでココロや意識について
色々な考え方について学びました。

その時に紹介された本の中に、
この『意識はいつ生まれるのか』という本もありました。

スライドにこの青い本が出てきた瞬間、
「あー、前に買ったあの本じゃん!」
と、積ん読状態にしているのを思い出しました。

そうして思い出したら、さっそく読むと思うでしょ?
そこで、すぐに取りかからないところが、
僕が伸び悩む欠点なんでしょうね。
読まなくちゃ!と思いながらも、
それからまだ、4ヶ月くらいが、あっという間に過ぎてしまいます。

この本の紹介をまた別のところで読んで、
さすがに、この本読んでおくべき!とわかりました。
そういえば、昔生理学の授業で習ったな。
神経線維 の興奮というのは、
何回も刺激が繰り返されて、
ポテンシャルが上がって最終的に発火するのだと。

まあ、つまらない前振りをだらだらと続けてしまいました。
本題に入ります。

「意識」や「心」というものの存在はかなり古く、
古代から意識されていました。

にもかかわらず、現代に至っても、
「意識」や「心」がどこに存在するのか・・・
はっきりと説明することができませんでした。

おそらく脳にあるのだろうと思われていますが、
脳をどんなに細かく切り刻んで調べてみても、
「意識」や「心」の司る部分は見つかりませんでした。

それどころか、
”その人に「意識」があるかどうか”
これを知ることが、実はかなり難しいことなんだそうです。

たとえば、
刺激をしても反応がない人
(呼吸はしていて心臓も動いている)
そんな人が目の前にいたとして、
その人が、いわゆる植物状態なのか、
反応できないだけで分かっているのか・・・
これをロックトイン状態と呼ぶそうですが、
この2つの状態を区別するのは、
実はかなり難しいのだそうです。

今や、脳波だとか、MRI、PETあるいは、
最近ならf-MRIや脳磁図といったものを使えば
脳の状態を簡単に把握できそうな感じがしますが、
こうしたものは、
脳の中のニューロンの活動量を測定しているのだが、
意識状態を深く落とした麻酔時などでも
活動量が大きかったり、
逆に脳が損傷されて活動量が少なくなっている人でも
昏睡から回復する人がいるのだそうです。
(まあ、脳死の場合は別ですが)

ちょっと長くなったので、続きは明日。