ポリヴェーガル理論入門10 雑感2

聴覚過敏は耳鳴りとともに、治療が中々難しい症状です。

ポージェス博士は、リスニング・プロジェクト・プロトコル(LPP)という
治療メソッドを開発されました。

研究参加者の50%に効果があったとのことで、興味深いところですが、
日本語と英語では聞き取る周波数帯が微妙に違うため、
これがそのまま日本人にも合うかどうかはわかりません。

ただ、原理としては、
人間の声に近い周波数帯に変調した音楽を聞くことで、
神経系が中耳の筋肉を制御できるようになるのをめざす様です。

そう考えると、
韻律に富んだ、抑揚の効いた声を聞くこともいいと思われます。
韻律に富んだ、抑揚の効いた声・・・ってどんな声でしょう?
本には母親の子守歌と書いてましたが。

これは僕の思いつきで、当たっているかどうかわかりませんが、
最近のアニメの声優さん(女性)の声なんかは
結構いいのではないかと思います。

そしてさらに思いつきですが、次にエクササイズをするなら、
こうした声優さんのマネをして発声してみることかもしれません。

双方向システムの話がありましたが、
聴覚過敏の方は、声に抑揚がなく、表情に乏しいと書いてありました。
(まあ、全ての聴覚過敏の方がそうだとは思いませんが、
当てはまりそうな人はいると思います)
それなら、抑揚をつけて声を出してみる、表情をわざとつけてみる、
(・・・まあ、それが中々難しいのでしょうけど)
すると、今度は聴覚過敏の方がよくなる「かも」しれません。

まずは、誰も見ていないところでやってみましょう。
一人でならできるかもしれません。

たとえば、「どうして」という言葉。
場面によって、いろいろな「どうして」という言葉が出せると思います。
・予想していなかったプレゼントをもらって喜びながら「どうして!」
・つまらないミスばかり繰り返す部下を怒るときの「どうして(そうなんだ)!」
・不慮の事故にあった友達の話を聞いて「どうして・・・」
・幸せいっぱいを感じながら「どうして!(私はこんなに幸せなのかしら)」
こんな感じで喜怒哀楽をわざと大げさに表現してみる。

他にも、
・ちょっとした嘘を奥さんに見透かされて「どうして(わかったの)?」
とか、
・「あなた○○君のこと好きでしょ!」と同級生に言われて「どうして(わかったの)?」なんてのも、
同じ「どうして」ですが、
表現は変わってきますので、やってみたらどうでしょうか。
ま、人に見せる必要はないので、家でこっそりとやってみてください。

そういう意味では、「朗読」というのもいいエクササイズかもしれません。
物語の進行に応じて、表情を出しながら声を出して読む。
表情を声に出すいい訓練になると思います。

さらに朗読には、息継ぎもいい方向に働きます。
一息である程度の長い文章を言わなければならない場面もあると思います。
この息継ぎなして声を出している状態というのは、
ゆっくり息を吐いている状態と似ています。
ゆっくり息を吐くと副交感神経(有髄性の迷走神経ですね)が、
活性化されると言われ、瞑想などでは必須の呼吸法です。
だから、朗読するだけで、
瞑想と似た効果が少しは得られるのではないかと思います。

これはお坊さんが念仏を唱えるのにも通じます。
毎日、声を出して念仏を唱える。
それも息が続く間は一息で続ける。
念仏は健康にもよさそうです。
(まあ、念仏には「表情豊かに」という要素はありませんが)

そう考えると、ながく息を吐き出す動作という意味では、
歌を歌うというのも副交感神経を活性化させるいいエクササイズです。
これについては、このポリヴェーガル理論入門にも書いてありました。
特にグループで歌うことは社会的交流システムの
すばらしい「神経エクササイズ」なんだそうです。