本:自分で治す!逆流性食道炎1

逆流性食道炎は、胃酸が食道にまで上がってきて、
胸焼けや 胃がムカムカするような不快感、
胸痛(他の病気を除外しておく必要がありますが)、
あるいは口の中に酸っぱい液がこみ上げる(呑酸)
といった症状が出てきます。

これを胃食道逆流症(GERD)とも呼びます。
(GERDの中には、症状だけで検査をしても所見のない、
「非びらん性胃食道逆流症(NERD)」というものも含みます。)

この逆流性食道炎が、耳鼻咽喉科領域では、
咽頭の異物感(のどのつかえる感じ、つまった感じ)や、
のどのヒリヒリ感じ、声のかすれ、
などの原因になっている場合があります。
こうした場合を特に、咽喉頭逆流症(LPRD)と呼んでいます。

典型的なものは胸焼けなどの症状も伴いますが、
寝ている時にだけ胃酸が咽頭にまで逆流している場合もあり、
咽頭異物感が唯一の症状という場合もあります。
あるいは、頑固な咳や声のかすれが
実はLPRDが原因である場合もあります。

このため、咳や咽頭異物感に対して、
下咽頭をカメラで観察し、逆流性食道炎の可能性をお話しても、
寝ている時にだけ胃酸が上がってきている場合は、
「それは違うと思います」
と、否定される患者さんも結構いらっしゃいます。

ま、それはともかく、
逆流性食道炎から胃酸の咽喉頭逆流症をきたして、
咽頭異物感症や咳、声のかすれが生じることは少なくありません。

まあ、そんなわけで、逆流性食道炎についての本も
一応それなりの知識はあるつもりですが、
こうした実用書も一度目を通しておこうかと思って読んでみました。

『自分で治す!逆流性食道炎』 清水公一, 洋泉社
WS000004

ちょっと前振りだけで長くなってしまいました。
続きは明日。