耳鳴りを炎症と捉える考え方

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今回のメールの表題が、
”Does neuroinflammation trigger tinnitus?”
(神経炎症は耳鳴りを引き起こしますか?)
というもの。
↓このサイトで見ることができます。
Is treatable neuroinflammation the trigger for tinnitus?

以下にGoogle翻訳したものをそのまま載せておきます。
だいたいの意訳はこれでわかると思います。
興味を持たれた方は本文をご覧下さい。

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治療可能な神経炎症は耳鳴りの引き金ですか?

炎症は耳鳴りを促進するメカニズムである可能性がある、と新たに発表された米国の研究は示唆している。 もしそうなら、それはおそらく治療可能です。

近年、体内の炎症は、関節炎から心臓病、糖尿病、さらには癌に至るまでのさまざまな状態を調査する研究者の大きな関心事となっています。 そのような研究は、広範囲の要因に対する我々の防御プロセスの一部として炎症を引き起こす宿主の免疫反応を指摘する傾向があります。 体の一部の炎症の引き金は、口の中の歯周病と有害な妊娠結果との関連など、非常に遠い場所に関連していることがよくあります。 そして炎症に対抗する方法も現在多くの研究の主題です。 これらには薬理学的およびライフスタイルの解決策が含まれますが、重要なのは炎症を治療できるということです。

このことを認識して、ツーソンのアリゾナ大学生理学部のWeihua Wang氏が率いるこの研究の著者は、炎症が耳鳴りに関与しているかどうかを調べるためにマウスを調べた。 彼らの結果は、「騒音曝露は神経炎症反応のそのような自立的な正のフィードバックループを開始することができる。さらに、騒音誘発性神経炎症反応は興奮性 – 抑制性シナプス不均衡をもたらし、耳鳴りのような行動/知覚病理を引き起こす可能性がある」

そのため、炎症は、オンオフスイッチがオンの位置で動かなくなったのと同じような効果をもたらし、聴覚経路は、曝露からノイズまでの特定の周波数の音を記録し続けます。 彼らの実験において、研究者らは炎症促進性サイトカイン、すなわち炎症プロセスに密接に関与する免疫細胞の証拠を発見した。 彼らはそれから1セットのマウスのこのサイトカイン – TNF-α – の生産をもたらす遺伝子を止めました。 彼らが別のセットでこれを抑制するために薬を使用したとき、テストは耳鳴りが消えたことを示しました。 他の方向でも、彼らの試験は、正常なマウスの聴覚皮質にサイトカインを導入すること、そしてまた天然のTNF -αを持たないマウスに耳鳴りが現れたことを見出した。

「神経炎症は、感染症、傷害、病気、異常な神経活動などの外的および内的傷害に対する中枢神経系の反応である」とPLOS Biologyに掲載されている。

「我々の結果は、神経炎症がげっ歯類モデルにおける騒音誘発性興奮性 – 抑制性シナプス不均衡および耳鳴りにおいて必須の役割を果たすことを示している」と研究は続けている。

マウスでの結果からヒトの生理学への外挿は疑いの余地があるだけでなく、マウスが実際に耳鳴に罹患しているかどうかを決定するために使用される方法に関しても研究は物議を醸しているようです。 この研究のテストではギャップ検出と呼ばれるものを使用していますが、その有効性はかなり議論されています。 マウスの新しい色調への音響驚愕反射についてモニターした。 耳鳴りは一定なので、マウスはトーン間のギャップを聞こえないだろうと考えられていました。
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耳鳴りと痛みは類似点があります。
他人には分からない苦痛であること。
何らかの喪失に伴う症状である場合があること。
・・・たとえば、腕を切断せざるおえなかった場合などに、
あたかも腕が痛む様に感じる場合があります(幻肢痛)。
耳鳴りも聴覚細胞が傷害にあった場合に生じる場合があります。

こうした類似点からの発想なのか、
以前、リドカインという麻酔薬として使用したり、
不整脈の治療として用いる薬を、
耳鳴りの治療薬として使えないかという研究がありました。

このリドカインを静脈注射すると、
結構な割合で耳鳴が減弱、もしくは消失するようです。
ただし、その効果は一過性で
長くても数時間程度で元に戻ってしまう様です。

この結果から、リドカインを改良したら
耳鳴の治療薬ができるのではないかと期待されましたが、
現在のところ画期的な治療薬は開発されていません。
※なお、一般的な鎮痛剤には耳鳴を改善する効果は
認められていません。むしろ、耳鳴を引き起こさせる薬物の
一つにも挙げられているくらいです。

それに対して、今回の発想は、、
色々な慢性疾患といのは、実は弱い慢性炎症である、
という最近の考え方を元に考えられたものと思われます。

弱い慢性の炎症は、「弱い」といいながら、
「大火事」に発展する危険をはらんでいます。

血管内部に小さな傷ができて、慢性炎症がおこれば、
動脈硬化症が生じ、最終的には心筋梗塞や脳梗塞をひきおこす。
腸の慢性炎症は、潰瘍性大腸炎やクローン病、大腸がんを、
膵臓の慢性炎症が糖尿病を、
遺伝子の慢性炎症ががんを、
脳の慢性炎症がうつ病を、
脳でアミロイドβの蓄積で慢性炎症がおこれば認知症が、
皮膚のバリア機能低下で慢性炎症がおこればアトピー性皮膚炎、
気管支の慢性炎症はぜんそくを引き起こす・・・などなど。

こうしたことは、
本:体内の「炎症」を抑えると、病気にならない!1
本:体内の「炎症」を抑えると、病気にならない!2
↑このあたりでも、一度お話したことがあります。

実際に耳鳴りが、
酸化や糖化の結果起る神経線維の慢性炎症かどうかは、
今後の研究の進歩を待つしかありません。

でも、
脂肪細胞からアディポネクチンというサイトカインを放出させるべく
頑張って運動をしたり、
ωー3系の不飽和脂肪酸を中心に摂るのは、
今までから健康に良いと言われており、
明日からでもできることだと思います。

・・・って、運動不足の僕が言っても、あんまり説得力はありませんね。