どんなに腹がたってもビンタはしない

ちょっとした家庭の医学の耳鼻咽喉科編を
思いついたら書き記すことにしました。
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テレビドラマなどを見ていると、
時々ビンタ(平手打ち)のシーンが出てきます。
あるいは、バラエティーなどでは、罰ゲームとして、
「歯を食いしばれ!」と言って、
殴る(ように見える)シーンがあります。
また、今は減ったと思いますが、
クラブ活動などでもコーチや監督が
選手をビンタする場合があります。

何れにしても、
叩いた手の当たり具合が悪いと鼓膜が破れます。
頬をうつつもりだったとしても、
耳を叩いてしまう場合があります。
また、頬を打った場合は、口の中が切れる場合があります。

愛情を持っての仕打ちでも、
愛情のもつれの仕打ちでも、ビンタはいけません。

以前、夫に叩かれて耳がつまった感じがして
受診された女性がいらっしゃいました。
破れていることを伝えると、画像を携帯で撮って、
「夫を訴えてやる!」
と言って帰って行きました。
(その後、このご夫婦がどうなったかは知りません)

経験的には、平手打ちで鼓膜が破れた場合、
鼓膜の穴は3週間程度で塞がる場合が多いと思いますが、
あくまでだいたいの目安です。
感染を起こしたりするともっと長引いたり、
最終的に手術をしなければならなくなる場合があります。

また、ひどい場合は、破れた時の衝撃が、内耳にまで及ぶと、
内耳レベルでの聴力低下(感音難聴)を来す場合もあります。

一時の感情の激高で、
そのあといろいろなトラブルを背負い込むことになりかねません。
くれぐれもビンタはしないように。
だからといって、ゲンコツもいけませんよ!