本:からだ言葉の本5「舌」「咽喉」

<舌>

陰で舌を出す・・・面と向かっては褒めておいて、その人のいない所であざけりけなす
口舌の徒・・・言葉は達者であるが実行力の伴わない人を軽蔑していう言葉
広長舌・・・1)仏の舌が耳や髪の生え際に達するほど長いこと、2)大演説、雄弁、3)嘘・偽りのないこと
舌打ち・・・1)舌と口腔を使って音を出す、人間の行為のひとつ、2)あからさまに不愉快さ・不満を示す行為の一つ、3)したつづみ
舌が肥える・・・いろいろなものを食べて、味のよしあしがよくわかるようになる
舌が回る・・・よどみなくしゃべる
舌がもつれる・・・思い通りにしゃべることができない(急に舌がもつれたら脳梗塞の可能性)
舌先三寸・・・口先だけでうまく相手をあしらうこと
舌足らず・・・1)舌の動きが滑らかでなく、物言いがはっきりしないこと、2)十分に言葉に言いつくせていないこと
舌鼓をうつ・・・1)あまりのおいしさに舌を鳴らす、2)舌打ち
舌なめずり・・・1)うまそうな飲食物を前にしたときなどに、舌を出して唇をなめ回すこと、2)欲するものを熱心に待ち設けること
舌の先でまるめこむ・・・うまく言いくるめてだますこと
舌の根も乾かぬうちに・・・言葉を言い終わるか終わらないうち。前言に反したことを言ったりしたりしたときに、非難して用いる
舌は禍いの根・舌禍・・・言葉は災難を招くもとであるということ
舌を出す・・・1)陰で人をばかにしたり、あざけり笑ったりする、2)恥ずかしさなどをごまかす動作
舌を振るう・・・1)驚き恐れる、2)雄弁をふるう
舌を巻く・・・あまりにもすぐれていて、ひどく驚く。感嘆する
毒舌・・・しんらつで皮肉な悪口
二枚舌・・・前後矛盾したことを言うこと。うそをつくこと

<咽喉>

のどがいい・・・声が良く、歌が上手なこと
のどが鳴る・・・おいしそうな食べ物を見て、食欲が起きる。食べたくてうずうずする
のどから手が出る・・・欲しくてたまらないことのたとえ
のどくび・・・1)そのまま、のどと首、2)大事な所。急所
のどごし・・・飲食物がのどを通っていくときの感じ
のどくさり・・・魚(ネズミゴチ)の別名(知りませんでした)
のど笛・・・のどの気管が通るところ、のどぼとけのあたり
喉元過ぎれば熱さ忘れる・・・ 熱いものも、飲みこんでしまえばその熱さを忘れてしまう。転じて、苦しい経験も、過ぎ去ってしまえばその苦しさを忘れてしまうこと
喉もとを押さえる・・・急所要所を占める

舌はやはり食べることと話すことに関連のある言い回し、のどはそのまま言葉通りのことが多いですが、が、急所要所としての意味合いもありますね。