2018.9.15 上咽頭炎研究会1 

さて、夏休みの話も終わりましたので、
その間に勉強してきたことをアップしておきます。

いつものごとく、自分のための備忘録でもあります。
中身についての正確性は保証していません。

2018.9.15 大阪で行われた上咽頭炎研究会
講義1 「アレルギー性結膜炎の治療戦略」 両国クリニック 深川先生

☆花粉症のセルフケア
何はともあれ抗原回避
・花粉情報
・持ち込まない
・メガネ・マスク
ゴーグル型のメガネ(JINS)
花粉は上から落ちてくる=メガネの上だけ塞ぐだけでもよい
ひさしのある帽子も有効

・洗眼について
点眼薬を用いる場合・・・防腐剤の含まないものを選ぶ
カップ型・・・是非については賛否両論
反対派の意見・・・目の周りの雑菌を結膜や角膜に触れさせてしまう
⇒目の周りを綺麗に洗って、化粧を落としてからならOKという意見もある

・点眼薬について
最近は市販のものでも防腐剤freeのものがある(参天製薬 ソフトサンティア)
冷やして点眼すると気持ちよい

☆花粉症のメディカルケア
1.ターゲットは「かゆみ」
花粉症におけるQOLとは、かゆみとの相関が圧倒的に強い
目のかゆみを抑えることが、花粉症の改善度アップに重要

2.BACフリー
BAC=ベンザルコニウム塩化物(防腐剤)
BACは点眼薬の保存効果が高く、安定している
影響:
角膜上皮障害
何回もさしていると出やすい
ソフトコンタクトに吸着⇒変形
1dayならまし?

結膜にも障害
BAC濃度が高いと30秒でも結膜上皮細胞減少
BAC濃度は航海の義務がない

☆花粉症の初期療法(眼科的に)
4~5年前から眼科でも初期療法が有効と言われるようになってきた
症状発現を遅らせる
ピークの症状を緩和させる
ステロイド系点眼薬の使用を減らす事が出来る

メカニズム・・・Inverted agonist effect
最近わかってきた
細胞内でのm-RNAの発現も抑えるため、レセプターの増殖が抑制される
普通のantagonistの抗ヒスタミン剤にはない
エピナスチンでみられる・・・初期療法するならアレジオン点眼薬
(目薬)「かゆみスイッチを減らす」
かゆくない時でも時々さしておくとよい

☆ステロイド系点眼薬
眼圧上昇に注意
ハイレスポンダー・・・5%
ただし、小児では50%
基本的には小児にステロイド系点眼薬は禁忌と考える方がよい

☆重症例の眼科的ケア
巨大乳頭増殖=好酸球↑↑⇒シールド潰瘍⇒弱視
角膜上皮障害
治療
以前・・・ステロイド点眼、結膜下注射
よく聞くが眼圧↑、特に子ども⇒ステロイド性緑内障
現在・・・免疫抑制剤(タクロリムス)点眼が最も有効
⇒結膜切除が激減
ただし、これが効かない症例もある
感染症に注意

☆緑内障と抗ヒスタミン剤
閉塞隅角性では注意・・・老人に多い
開放隅角の方が多い