秋の一夜を奥琵琶湖のホテルと美食の旅3・・・と行きたいところですが

翌日早朝、目を覚ますと、何か変。

頭を動かすと天井がグルグルと回り出します。
うわっ!ひどい二日酔いだ!

でも、本当に二日酔いなのかな?
真夜中に目が覚めた時は、
すでに酔いは覚めた感じだったのですが。

だから、もそもそと起き出して、
寒い中をベランダに出て、写真を撮ることができたのに。

めまいだったら、どういうめまいなのか、
まずは診断です。

手足は動くよな、よしよし。
しびれはないよな、よしよし。

「あいうえお」「かきくけこ」
小声で声を出してみる。
ろれつが回らなくなってはいないな、よしよし。

気分は悪いけど、頭痛はしないな、よしよし。

目を開けると、
視界はゆっくり少しずつですが左に流れていきますが、
モノが二重に見えるような感じはありません。
よしよし。

とりあえず、明らかな中枢性のめまいではなさそうです。

寝たまま頭を右に動かすと、
身体が右に落ちていく感じがします。
風景はゆっくり左に流れていきます。
(ということは、眼振は左向きにでているはず)

こういう時はめまいを専門にしているのでよくわかります。

今度は頭を左に向けてみます。
回る方向が逆転しました。
(ということは、良性発作性頭位めまい症(BPPV)か・・・)

ここのところ、夜中に起き出しては、
もそもそとパソコンしたりして、
ちょっと寝不足だったのは確かです。
(人には睡眠指導しているのに、不養生ですね)

でも、BPPVだとしたら、
水平半規管型方向交代性上向き眼振だよな、これって。
このタイプはやっぱり中枢性の可能性も
一応は念頭においておかなくてはいけないんだよね。

そこで、もう一度脳神経を自分でチェック。
まあ、大丈夫そう。

どうやら、頭を少し左に傾けたあたりでめまいが止まるので、
ここがニュートラルポジションということか。
とすれば、責任耳は右耳か。

だとすれば、レンパート法をやればめまいは改善するはず・・・

静かに頭を左に動かしてみます。
げっ!めまいが強くなる。
これはしんどいな。
めげそうです。

めまいが止まるまで辛抱できないので、
ちょっと早めにうつぶせに。
そして、さらに右向きに。
意を決して起き上がる。
やっぱしんどいわ。

とりあえず、近くにあった水をすこしずつ飲む。
座っていてもなんとなく回っている。
やっぱり寝てる方がいいかなと再び横になる。

ならば次はRollingover  Manuverをやってみるか。
つまり、頭を左右に何度も動かす方法です。

だけど、めまいの出方の軽い左を見ただけでもしんどいのに、
右を見たらもっと回ります。
こりゃぁ、中々つらいなぁ。

患者さんには、がんばって頭を動かしてねと行ってますが、
発作時は結構つらい。
次からは、患者さんには
もう少しやさしくアドバイスしなくちゃなぁ。

そんなことを考えながら、
しかたがないので、もう一眠りすることにしました。

再び目をさますと、もうすっかり日が昇っていて、
天気も良さそう。
でも、僕のめまいはまだ続いている。

まあ、それでも頑張って起きてみる。
早朝よりはましみたい。

青い顔をしながらも窓の方を見ると
シェードごしに外の景色が透けてみます。

雲の隙間から太陽の日差しが湖面に降り注いでいます。
こりゃぁ、写真に撮らなくちゃ。
WS000001
というわけで、撮った写真がこれ。
僕の頭の中みたい。

WS000002
次にシェードを上げて直に撮ったのがこれ。

WS000003
さらに広角レンズにして撮ったのがこれ。

ふらふらしながらも、まあ、大丈夫そう。
結局、BPPVというより単に二日酔いだったのかなぁ。

ま、何はともあれ、重大なことにはならず、
神様に感謝です。