こころについて学ぶ3

昨日の続き。

講義の最後に、
未来をふまえて人工知能についても触れられていました。

将来、人工知能がさらに進化していくと、
技術的特異点Singularityという
人間の生活が後戻りできないほどに変容してしまう時期が
やってくる可能性がある。

そして、そうなると自分で物事を考えなくなる可能性、
自分で決断しているつもりが、
しらないうちに決断させられているような状況がでてくる可能性がある。
そうしたことを想像しておく必要があるのだと。

我々は人工知能とどう付き合っていくか?
そうしたことをよく考えておく必要があるのだそうです。

なかなか興味深い内容でした。

——————————

というわけで、
12月に品川で開催された実用心理学1day講座を受講し、
なかなか刺激されて帰ってきました。

講師のおのころ心平氏は、
自ら自然治癒力学校を立ち上げて運営されています。

中にはスピリチュアルなところもあって、
正直言いますと、”どうなんかなぁ?”と思いながらの受講でした。
(まあ、僕個人としてはスピリチュアルなものも結構好きですが)

実際に講義を受けてみた感想ですが、
まずは、氏の膨大な勉強量に感服しました。
実際に、心理学、心、仏教などに関する本を
たくさん紹介していただきました。
講義中に書き留められただけでも、少なくとも14冊はありました。
今年は、この中から少しでも多くの本を読んでみたいなと思っています。

そして、自ら考えて、自分の言葉で表現されているところが、
興味深く感じました。

そんな中で、一つ面白かったのは、
「進化というのは、周辺で始まる」
という言葉でした。

つまり、水の中で暮らしていた魚類が、
陸に上がるのには、並大抵の苦労ではなかっただろうと。
今までエラで呼吸していてたのが、
陸に上がるには肺呼吸が必要になるわけだから、
さぞかし苦しかっただろうと。

同じ志を持ちながら死んでいった膨大な仲間と、
気の遠くなるような時間が必要だったのだろうと。
だから、そこには、陸に上がるんだという強い意志も必要だったはず。

まあ、これはあくまでたとえ話ではありますが、
考え方がユニークですね。

病気を治療する、
健康を保つ、
ということに対して、心の問題も扱うというのは、
心療内科や精神神経科以外ではあまり、というかほとんどありません。

心療内科等にしても、
別にカウンセラーがいたりするところもあるでしょうが、
最近は脳内の神経伝達物質に介入して治療する方が
優勢ではないかと思います。

もちろん、それはそれで、重要な治療だし、
必要とする人がたくさんいることでしょう。
そして、それが、「医学」という観点からいうと、現在の王道なのでしょう。
でも、唯物論的な発想から進化してきた医学であるがゆえに、
見えないこともあるのではと思います。

だからこそ、今、様々な心理療法やカウンセリングが
花開いてきています。ただ、玉石混淆なのも確かです。
そんな中から、21世紀を代表するような、
治療法、健康法、思考法が進化してくるかもしれません。

「医学」という観点からいうと心理学は周辺分野です。
しかし、周辺分野であるからこそ、
新しい進化が起こり、心身医学がさらなる発展をして、
21世紀を代表するような統合的な医学に成長していくかもしれないな。

そんなことを考えさせられた1日でした。