医者の不養生2

今回の嗄声は、
土曜日の診察の終わりかけから感じはじめました。
そういえば、少し前から急に冷えたり、
逆に暖かかったりと、気温の変動が激しく、
のどを痛めて来院される患者さんや、
声がでなくなって訪れる患者さんが増えていました。

僕は普段は診察の時にマスクをしていません。
難聴の患者さんなどが多く、
はっきりとしゃべらないといけないことや、
口の動きで判断される方もいらっしゃいますし、
マスクをすると多少息苦しい感じがすることもあり、
新型インフルエンザが流行ってきた時以外は、
マスクをしてきませんでした。

その割には、風邪で寝込むこともほとんどなく、
丈夫な身体に生んでくれた親に感謝しています。

しかし、身体の丈夫さにあぐらをかいていてはいけません。
やはり普段、
「風邪を引かないぞ!」
という気合いが大切だと思っています。

あまりに非科学的だと言われそうですが、
気合いで外からやってくる病原体に対して、
「透明バリア張った!」とやることが大切なわけです。

それでも、数年に1回くらい、咽頭痛を主体とする風邪や、
悪寒・発熱を主体の風邪、
そして今回の様な嗄声を中心とした風邪を引いてしまいます。
どこかで、ふっと透明バリアが破れる時があるんでしょうね。

でも、そういう時は本当はチャンス!
どういう風に薬を飲めば早く治るかを、
身をもって実践できるからです。
まあただ、風邪の病原体に対する反応は個人で違いますので、
一概にみんなに同じ様に当てはめるわけにはいかないですが。

今回は、ちょうど、風邪が流行りだした頃に、
インフルエンザの予防接種をしたことも、
関連があったのかもしれません。

インフルエンザの予防接種については、
その効果の不確実性などもあって、
最近打たない人も増えています。
僕もどうしようかなと思ったのですが、
今年は打つことにしました。
「気合いだ!」なんて言っていて、かかったとなれば、
それみたことか!と言われかねないですしね。
それに、インフルエンザを発症してしまったら、
診察も休まなければいけなくなりますしね。

まあ、そんなわけで、予防接種をしたのですが、
予防接種というのは、
特定の病原体に対する免疫力を高めるために行うのですが、
打った直後は数日、むしろなんとなく
全体的に免疫力が落ちる様な気がします。

今回ちょうどそのタイミングで、
ウイルスをもらってしまった様です。
そして、先日の土日は、広島で日本耳鼻咽喉科学会主催の、
専門医講習会が催されたので、それに参加。

そこで、風邪気味なんだからおとなしくしていればいいのに、
宴会好きなものですから、懇親会にも参加してしまいました。

僕は知らなかったのですが、広島は伏見・灘に次ぐ酒所だそうで、
美味しい日本酒がたくさん置いてあったので、
いろいろと飲み比べているうちにセーブするどころか、
しっかり飲んでしまいました。

やっぱり「医者の不養生」と言われてもしかたがないですね。
反省しております。

幸い、症状は声のかすれだけで倦怠感や発熱、咽頭痛はありません。
ちょっと耳の遠い患者さんにはうまく話が通じなくて、
スタッフが言い直してくれることが何度かあり、
申し訳ありませんでした。