「忙しくて目が回る」は本当!

師走に入り紅葉もそろそろ終わり。
木枯らしも吹いて大分寒くなってまいりました。

年末というのは何かと忙しいもんですね。
忙しい!
忙しい!
忙しくて目が回るくらいだ。

よくそんな言葉を使います。
でも、これって、単なる慣用句でも言葉の綾でもありません。
本当に、「忙しいと目が回る」は起こりかねません。

良性発作性頭位めまい症やメニエール病は
内耳由来の代表的なめまいをひきおこす病気です。

こうした病気は、寝不足・過労・ストレスなどとも強く関連があります。
ストレスと聞くと嫌なことと思いがちですが、
一生懸命打ち込んでいる仕事なども、
時にストレスになている場合があります。
もちろん、楽しく打ち込んでいれば、
病気になることは少ないはずですが、やはり注意が必要です。

それにしても、良性発作性頭位めまい症やメニエール病の初期であれば、
多くの場合改善すれば元にもどります。
しかし、突発性難聴やメニエール病も発作を繰り返していると
聴力が悪化してしまいます。

さらに、めまいを引き起こす病気は耳ばかりではありません。
もっと怖いのは脳梗塞です。

良性発作性頭位めまい症やメニエール病がひどくなって、
脳梗塞になるというわけではありません。
しかし、病気を引き寄せるという方向性は同じだと思います。
むしろ、内耳性の可逆性のめまいは、
寝不足や過労、ストレスといった誤った生活習慣に対して警告を与え、
時に強制的にめまいを起こさせ休ませようとする
身体の防御反応かもしれません。
(もちろん、すべての人がそうというわけではありません。
遺伝的な素因などもあるかもしれません。)

だから、めまいがするからと言って薬を飲んで頑張るというのは、
本末転倒です。
まあ、頑張らざる追えないという気持ちはわかります。
けれども、「急がば回れ」です。

※「急がば回れ」
滋賀県草津近辺の方ならご存じの人も多いと思いますが、
この諺というか慣用句は、草津が発祥です。
草津に帰帆島というところがありますが、
そこから大津にむけて、船で渡る方が京に到着するのに早いのですが、
船は天候に左右されてしまうので、時に足止めとなってしまいます。
このため急いでいるときは唐橋を回る陸路の方が結局早いという
経験則からでてきた言葉でした。