気がかりな論文1

ちょっと気がかりな論文が出てきました。
>Intracellular Reverse Transcription of Pfizer BioNTech COVID-19 mRNA Vaccine BNT162b2 In Vitro in Human Liver Cell Line
(Pfizer BioNTech COVID-19 mRNA ワクチン BNT162b2 のヒト肝細胞内での細胞内逆転写について)

出典はMDPI Open Access Journals
著者はスウェーデン、Lund大学臨床科学部チーム

現在新型コロナ感染症に対する戦略として
mRNA型のワクチン接種が行われています。
当初は感染を予防でき、
人へうつすのも予防できると言われていましたが、
ブレイクスルー感染と呼ばれるように、
ワクチン接種していても感染する場合もあり、
不顕性感染(感染しているのに症状がでない)で
人に感染させる可能性もやはりある様で、
今ではワクチン接種のメリットは重症化の防止と
LomgCOVID(後遺症)の予防と考えられています。

mRNA型のワクチンは今までのインフルエンザ等のワクチンとは
全く異なったものですので、いろいろと心配な話が聞こえてきます。

たとえば新型コロナ感染症が流行しだしてから
あまりにも早く登場してきたので大丈夫かと言われました。
技術自体はSARSやMARSが流行したころから研究されてきているので
方法論は確立されていたそうです。
ただ人に対する治験ができていないので、
現在のワクチン接種はあくまで治験に参加するという形となっています。

mRNAワクチンが登場した時、一つの懸念として、
そんな遺伝情報を体内に入れて大丈夫か?という話があります。

mRNAが身体の細胞に取り込まれてしまい、
DNAに組み込まれて将来何らかの健康被害が
でてくるのではないかという懸念でした。

これに対する安全性の説明は
mRNAはきわめて不安定で細胞に取り込まれたあと、
スパイクタンパクを作ったあとは速やかに分解される
と言われています。

そしてさらに、mRNAがDNAに取り込まれるには、
まずはmRNAを鋳型にDNAを作る必要があるのですが、
この過程を逆転写と呼び、
その時に必要な酵素を逆転写酵素と呼びますが、
mRNAワクチンにはこの逆転写酵素の遺伝情報が入っていないので
逆転写はヒトの身体では起こらない、
だから大丈夫という話でした。

確かにmRNAワクチンには
スパイクタンパクの遺伝情報しか入っていない・・・らしい。
ただ、気がかりなのは、ヒトをはじめとする哺乳類は
long interspersed nuclear element-1 (LINE-1)
という逆転写と関連のある遺伝子を実は持っているんですね。

このLINE-1と呼ばれる遺伝子と細胞内に入ったmRNAが出会ったら
DNAができちゃうんじゃないか。
そういう懸念がありました。

今回の冒頭の論文は、
そうした懸念が実際にありそうだという話です。
長くなったので続きは明日。