BGMについて

当科では待合室にBGMとして有線放送を用いて
軽いクラシック音楽を流しています。

先日患者さんから、音がつらいので音量を小さくして欲しいと言われました。

それほど大きな音で流しているわけではないのですが、
患者さんの中にはもともと内耳を病んでいるため、
音を聞くだけで痛みを感じる方が時々いらっしゃる様です。

結局、今回は適度な音量に調節が難しかったこともあり、
その患者さんがいらっしゃる間、BGMを消すことにしました。

開業して17年、診察中はずっと音楽を流してきましたので、
BGMなしでの診療は、すごく違和感があり、
途中からなんとなく息がつまる感じがしてきました。
この違和感は何なんだろう?と考えてみました。

BGMをかける目的は、
一つには、待ち時間を多少なりともリラックスしていただこうというものです。
しかし、それ以上に期待しているのが、音楽の遮蔽効果です。

昔から耳鼻咽喉科は患者数が多く、中待合と診察室が、
パーティション一つで区切られているだけのところが多いように思います。
当院の診察室もそうした昔ながらの形を踏襲しています。
そのため、診察の時の話し声や、
時に子どもの泣き叫ぶ声がそこら中に聞こえてしまいます。
(まあ、逆に待っている患者さんの様子が先に何となくわかる
という利点もあるのですが。)

待っている患者さんの多くは静かに黙って座っていらっしゃいます。
BGMがないと、自分の声がよく響くのがわかります。

こうした場所に音楽が流れていると多少ですが声や音が遮蔽されます。
これはありがたいことです。

ところが、BGMなしでの診察は、
何となく、大勢の人の前で公開で診療をしていて、
全員が僕の言葉に聞き耳を立てているような感じがするのです。

いったんそんな気がしてくると、どんどん緊張してきます。
これには、さすがに僕の方が参ってしまいそうな感じがしました。

時代の流れを考えると、本来は診察室を個室にすべきなんでしょうが、
スペースがないこともあり、今のところそうした余裕がありません。

BGMがつらかった患者さんには誠に申し訳ありませんが、
やっぱり音楽を流させていただきたいと思います。
ただし、やっぱり音が辛い場合は遠慮なくお伝えください。
その間、BGMを控えるか、
音の少ない場所でお待ちいただくように考えていきます。

<診療の合間>