今村翔吾講演会

このブログでは時々本の紹介をしたり、
半年に一度、読んだ本についてリストを上げています。
そのほとんどは、健康本であったりするのですが、
たまには小説を読んだりもしています。

ここ数年、小説の中で一番はまっているのが、
今村翔吾さんの羽州ぼろ鳶シリーズ(祥伝社文庫)。
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他にも『くらまし屋家業』も面白いです。
読み出したらグイグイ引き込まれてしまいます。

その今村翔吾さんのトークイベントが、
我が草津市の図書館で開催されるというのを、
うちの嫁さんが見つけて応募しておいてくれました。

というわけで、その今村翔吾さんの講演会に行ってきました。

今村さんは滋賀県在住だとは知っていましたが、
少し前まで、草津にも住んでいたことがあるそうで、
それも結構近く!・・・ひょっとしたらどこかですれ違っていたかも♪
と思ってしまいました。

今回の講演会の演題は、「私が小説家になった理由」。
一番の理由は、
当時ダンスのインストラクターをされていたそうなんですが、
家出を繰り返す教え子を迎えに行った時に、
「やりたいことがあるなら、諦めるな」と声をかけたところ、
逆に、「先生こそ小説家になるのを諦めてるのと違うの!」
と言われたこと。

もともと、小学校5年生まで、
本などほとんど読んだことがなかったそうなのですが、
池波正太郎の『真田太平記』を読んで以来、
その他の池波小説ばかりでなく、司馬遼太郎小説なども
中学校に入る頃には次々と読破していたとのこと。

高校卒業の頃には、
将来は小説家になろうと思っていたそうですが、
人生経験を積んでからでないとたいした小説は書けないと
なんとなく思っていたため、
筆を執ることはしていなかったのだそうです。

それが、教え子に「夢を追っていない」と指摘されたことが
きっかけで、家業の手伝いとして行っていた
ダンスのインストラクターをきっぱり辞めて、
執筆一本で食べていこうと決められたそうです。

そうして、地方の文学賞で賞を取り、
それが縁で祥伝社から羽州ぼろ鳶組『火喰鳥』で
中央文壇にデビュー。
さらには2018年『童の神』で
第160回直木賞候補にもノミネートされるました。

それにしても、
高校生の頃から小説家になりたいとは思っていたとはいえ、
そんな簡単に書こうと思って書けるものではありません。
講演会の最後の質問コーナーでもお話されていましたが、
小説の書き方教室の様な所にも通ったことはないとのこと。

これは、やっぱり若い頃に読んだ読書量に
裏付けされたものなのでしょうね。
池波正太郎や司馬遼太郎(それ以外もたくさん)などを
中学生になるまでにすでに読破していたなんて!
ほとんど驚異的です。

僕は池波正太郎は読んだことはありません。
司馬遼太郎も『竜馬がゆく』と『飛ぶが如く』、
『項羽と劉邦』『功名が辻』くらいです。
圧倒的な読書量が違いますね。

それにしても、今村翔吾さんのトークがすごく面白い!!
あっという間に90分たってしまいました。

今村さんは、有言実行、「直木賞をとる!」と宣言。
それが教え子に対する答でもあるのだと言われていました。
かっこいいなぁ!

講演会終了後サインをいただき、
写真を一緒に撮っていただきました。
ブログに載せてもいいですか?とお尋ねしたところ、
「僕、SNS、OK作家だから」と言って下さったので、
写真を公開させていただきます。

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(ちょっと逆光になってしまってスミマセン)

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『ひゃっか!』は、草津にある高校がモデルなんだとか。
『八本目の槍』は石田三成に関する本で、
これもおおよそ滋賀県が舞台でしょうから、
読むのが楽しみです。