本:自分で治す!逆流性食道炎4

本日も、
『自分で治す!逆流性食道炎』 清水公一, 洋泉社
を参考にお話します。

非びらん性胃食道逆流症(Non-Erosive Reflux Disease;NERD)は、
従来の逆流性食道炎の検査所見がなく、
治療も従来の逆流性食道炎の治療が無効だとか。

治療としては漢方薬は比較的効果が望めるそうで、
・柴朴湯
・苓桂朮甘湯
・半夏厚朴湯
・半夏白朮天麻湯
・柴胡桂枝湯
などが用いられるそうです。

ただ、結局、その病態は、
心と身体のネットワークの不調であり、
脳と自律神経を調和するセルフケアが大切だと著者はいいます。

そのセルフケアですが、
自律神経はお腹に症状(硬さ)として現れているそうで、
その自律神経のチェックを行います。

お腹で自律神経の不調が現れやすい場所は、
・みぞおちの周辺・・・脳の疲労、緊張
・みぞおちとおへその間・・・脳の疲労、緊張
・おへその右側・・・怒り、イライラ、憤り
・おへその左側・・・心配、不安、がまん、悲しみ、憂い
なんだそうです。

その硬くなった部分をもみほぐす同時に、
逆腹式呼吸などを行うことで
自律神経の困った自動運転を自分の運転に取り戻すことで、
症状の改善をはかることができるというのです。
中々ほぐれない場所は要注意だと。

さらに、これを1日30セットもやりなさい!と筆者は言います。
え~!そんなに出来ないよ!
これは僕も読んだ時、そう思いました。
でも、実は、この「30セットもできない」と思うのも
心の自動反応の一種で、
長続きしないことが習慣になっているのだと言います。

まあ、やるやらないはその人がどれくらい困っているか、
ということでもあるのかもしれません。

そして、このお腹の硬いところがほぐれてくると、
次は硬くなる前にほぐして不調を予防しましょうとのこと。

さて、このお腹をほぐして逆腹式呼吸をするのは、
NERD以外にも有効だそうです。たとえば、
身体的症状:
偏頭痛、動悸・息切れ、めまい・耳鳴り、倦怠感、不眠、食欲低下
ほてり、手足のしびれ、肩こりなど
精神的症状:
気力の低下、集中力の低下、不安症、パニック症、憂うつ感
感情の起伏が激しくなるなど

結局、瞑想と同じ様なことですよね。
そのことは、後半の部分にも書かれていました。

脳と自律神経のリセットのコツは「何も考えないこと」。
自分なりのリラクゼーションの方法をみつけるのが大切と。

我々は幼い頃から集中することについては訓練を受けているが、
意識を切り替える訓練は受けていない。
余計なことを考えないひとときを持つ。
五感に働きかけるものをもつのも有効。
食べ歩き(もちろん、食べ過ぎには注意です)、
森林浴、温泉、マッサージやエステ、ヨガ、音楽鑑賞 などなど。
そして、そうしたものを複数持つのがいいと。

まあね、そうしたことをする余裕(心も時間もお金も)がないから、
症状が現れるわけなんですが、
その悪循環を断ち切る必要があるわけですね。

また、デジタル機器とのつき合い方についても書かれています。
デジタル・ディスプレーを使った作業は資格情報量が膨大。
+ブルーライトなどの光刺激も含まれている。
少なくとも1時間続けたら5~10分間は休憩する。
目を閉じるのも有効。
情報が遮断され脳が情報処理しなくて済むようになり、
脳の疲労が回復するのだそうです。

最後に、あくびで気分をリフレッシュ:
「あくび体操」というものを提唱されています。
気になった方は本書をご覧下さい。