睡眠・認知症予防シンポジウム2

昨日からの続き

2019.6.30 睡眠・認知症予防シンポジウムから
特別講演:「ゾウの時間、ネズミの時間」
講師は、本川達夫先生(東京工業大学名誉教授)

『ゾウの時間、ネズミの時間』と言えば、
1992年に発刊され、今も読み継がれている超有名な本の名前。
WS000003
内容の一部はいろいろなところで引用されているので、
僕もいつか読もうと思ってたのですが、
実はまだ読んでいませんでした。
でも今回、その筆者の講演を聴くことができるというので、
楽しみにしていました。

以下、講演の書き起こしで、あくまで僕の備忘録です。
勘違い、間違いはご容赦ください。

************
睡眠のシンポジウムということですので、
睡眠を「時間」という視点からアプローチしてみたい。

時間って何でしょう?
古典物理学では絶対時間というものがあって、
万物に共通に流れるものという認識でした。

私たちの身体はどうやって「時間」を知っているか?
ミヒャエル・エンデは『モモ』という作品の中で、
マイスター・ホラにこう語らせています。
「光を見るためには目があり、音を聞くためには耳があるのとおなじに、人間は時間を感じとるために心というものがある。」

この「心が時間を感じとる」という考えは、
もともとアリストテレスが言っていました。
時間には「前」と「あと」がある。
たくさん変化した場合、時間がたったと感じる。
前後の変化の数で感じる。それは五感で感わかる。
五感は共通感覚で、これを感じるのが心。
その心の存在場所はHeart(心臓)である。
そして時間のカウンターは心拍数。

心拍の速さは動物によって異なる。
一般的に小さな動物ほど速く、大きな動物ほどゆっくり。
つまり時間のカウンターは身体の大きさで変わってくる。
心拍の長さは体重の1/4乗に比例する。
体重が10倍になるとかかる時間が約2倍になる。

この「体重の1/4乗に比例する」というのは心拍だけではない。
呼吸回数、腸の蠕動回数、血液が体内を一周する時間、
赤ん坊が母胎にいる時間も同じ。寿命も同じ。
(哺乳類と鳥類)

エネルギー消費量は反比例。
つまり、時間×エネルギー消費量は一定。
ネズミは一生の時間は人やゾウに比べて短いが、
その間に行っている活動量は濃密である。
ネズミはネズミの時間を生きているし、
ヒトはヒトの時間を、ゾウはゾウの時間を、
それぞれの時間の中で生きているということになる。

ちょっと長くなったので続きは明日。