映画:世界でいちばん美しい村

もう1ヶ月くらい前に見た映画の話です。WS000020

『世界でいちばん美しい村』
http://himalaya-laprak.com/

大阪十三の第七藝術劇場でやっていたのを見に行きました。
http://www.nanagei.com/index.html
(第七藝術劇場では8月25日まで上映されている様です。)

あらすじ
(第七藝術劇場HPより)
2015年4月、約9000人の犠牲者を出したネパール大地震。
写真家・石川梵は震災直後、
ジャーナリストとして初めて現地へ入り、
ヒマラヤ奥地の震源地・ラプラック村にたどり着いた。
壊滅した村で石川はひとりの少年と出会った。
澄んだ瞳をした、14歳のアシュバドル。
彼の村を想う気持ちに石川もまた想いを寄せ、別れ際、二人はふたつの約束をした。
ひとつは、また村に戻ってくること。
そしてもうひとつは、この孤立した村の惨状を世界に伝えること──。
貧しくても明るい家族、子どもたちの輝く眼差し、
寄り添うように生きる村人たち、そして祈り。
そこには忘れていた人間本来の生き方があった。
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確かに、地震で村は壊滅状態で、多くの人が亡くなられ、
村では悲しみにうちひしがれたことだったと思います。
写真家で、ジャーナリストである石川監督の、
行動力もあって、その大変な状況もしっかりと見ることができます。

最初はドキュメンタリーの様なものを見ている気分でしたが、
村の人々が震災のあとを家族で乗り越えていく様子は、
逞しさというか生き様の中に
神々しさの様なものまで感じることができました。

それは、単なる震災後の悲惨な暮らしとか、
哀しさというような情緒的なものではなく、
大自然の中で昔ながらの生活を基盤にした、
おおらかさの様なもの。

たとえば、子どもたちの遊び一つをとっても面白い。
何もない、それこそテレビも、ファミコンも、
それどころか、人形一つない様な状況でも、
グルグルその場で回るような単純なことを遊びにしてしまう。
対戦型のファミコンを家で寝そべりながらやっているのと、
どちらが幸せだろうかと思わず考えてしまいました。

また、村人たちの宗教に対する関わり方なども考えさせられる。
無医村で唯一の看護師ヤムクマリ。
これまで献身的に村に尽くしてきたのに、
地震で夫を亡くしてしまう。
ヤムクマリは「神も仏もあるものか」と思う。
けれど、お葬式の時に不思議な体験をすることで、
もう少し神様を信じてみようと思う。

この映画、画像がとても綺麗です。
一つは、監督が本来写真家であることもあるのでしょう。

それともう一つ、びっくりしたのは、
村の姿を上空からずーっと流していきながら撮影されています。
これ、実はドローンを使用しての撮影だそうで、
この映画は全体を通して、
この上空からの撮影も含めて、
監督とアシスタントの2人きりで撮影されたものなのだそうです。
もっと多くの人が現場に入って撮影されたものなのか
と思えるような映像です。

映画の中で流れる音楽も素敵です。