本:スコットランド酔夢紀行

僕はそれほどたくさんお酒が飲める方ではありませんが、
飲むこと自体は大好きです。

お酒の種類はあまりこだわりがありません。
SNSなんかには、たまに行くワイン教室の写真や、
ワインバーの写真を載せることがあるので、僕の周りの人は、
僕のことを結構ワイン通と思っている人もいそうです。

だけど、実はそんなに詳しくないのです。
飲むのは好きですけどね。
だから安いワインでも美味しく飲めてしまいます。

それでも一時、ワインがもっとよく分かればなぁ~
なんて考えたこともあり、
頑張ってワインに取り組んでみたことがあります。
(といっても、ほんのちょっとね)

だけど、ワインは銘柄も多いし、
生産された年でも評価が違うし、
香りや味も複雑そうだし。
(「複雑です」と言えないところが弱いところで)
僕にはとてもついていけませんでした。

そこで、考えました。
そうだ!ウイスキーならどうだろう?
ウイスキーの方が種類が少ないんじゃないか、
覚えることもちょっとで、
ちょっとした知ったかぶりができるのではないか。
そんなヨコシマな思いもあって、
対象をウイスキーに変えてみました。

まあ、しかし、世の中そんなに甘くはありません。
スコッチウイスキーだけでも僕が知らないだけで
銘柄もたくさんありますし、
味や香りも繊細そうです。

まあ、それでも、
それまで、ウイスキーといえば水割りでガブガブ飲むもの
と思っていた僕のウイスキーに対する概念は、
うれしいほどに破壊されました。

少量のウイスキーをストレートで。
大きな氷と共にオンザロック。
ちょっと前に流行って、今や定番とまでなってしまった
ハイボールもいいよね。

そうやって、ウイスキー、中でもスコットランドのシングルモルトを
ちびりちびりと飲んでいくうちに、
僕のスピリットははるか彼方、
スコットランドに思いをはせることになるのです。

『スコットランド酔夢紀行』 佐々木幹郎,世界文化社

この本の著者、佐々木幹郎氏については、酔夢紀行
日経新聞の連載コラムで知りました。
詩人であり、評論やエッセイも書かれています。

スコットランドの美しい自然と、蒸留所の風景。
本の後半は日本でウイスキーと真摯に向き合ってきた人々へのインタビューを文章にされています。

はぁ~、スコットランドの蒸留所めぐりというのも、
いいかもしれないなぁ~、
なんて、
ぼそっと嫁さんの前でつぶやいてみるのですが、
嫁さんは、「きっとすごい田舎よ。ちょっと退屈しそうだなぁ~」
なんて返してきます。
男のロマンがわからないんだなぁ。