本:フケ声がいやなら「声筋」を鍛えなさい

今年第一弾の本の紹介。
他にも昨年読んだ本の中で紹介しようと思っているものがあるのですが、
新年初っぱな、これで行きます。

『フケ声がいやなら「声筋」を鍛えなさい』 渡邊雄介, 晶文社
WS000021

これまでも、インプットとして五感が大事だという話をよくしてきました。
それに加えてアウトプットも大切で、
声や言葉というものも大切にしていかなければいけない
ということから、滑舌の練習や朗読のすすめについても
ブログに取り上げたことがありました。
滑舌の練習1
滑舌の練習2
朗読のすすめ

そんなものですから、本屋でこうした本を見つけると
すぐに手に取ってしまいます。

確かに我々は声を聴いただけで、顔を見なくても
その声の持ち主がおおよそどれくらいの歳かを予想できます。
つまり、声に年齢が出るというわけです。

ただ、声優さんなどは歳をとっても声はさほど変わりません。
ですので、声は鍛える・・・というか、心がけ次第で、
若い声を維持することは可能だと思います。

ですので、この本の題名を見たときにも、
そりゃそうだ、くらいにしか思っていませんでした。
しかし、声の筋肉「声筋」を鍛えることは、
声をフケさせないためだけの効果じゃなかったんですね。

声筋とは声帯をとりまく筋肉のこと。
声帯はしっかり閉まってこそ、
その間を空気が通り抜ける時に声が出るわけです。
この声帯のしまりが悪くなると、
重いものを持ったりとか、固い瓶の蓋を開けたりとか、
そういった瞬間的な強い力を必要とする時に
力が出せないそうなんです。
・・・そうなんです、って、昔勉強したはずなのですが、
すっかり忘れてしまっいました。

そんな、重いものを持つことも、固い瓶の蓋を開けることも、
ほとんどすることがないから別にいいや・・・
そう思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、
実は転びそうになった時などに
瞬間的に踏ん張って体を持ちこたえる、
そういったことにも関係しているそうなんです。
だから、声筋が弱ってきている人は、
転倒しやすくなっているそうなんです。

また、歳をとると誤嚥が多くなるそうです。
これは僕も他の本で読みました。
飲み込む力というのは、
実は40代、50代ころから既に徐々に衰え始めているのだと。
本:肺炎がいやなら、のどを鍛えなさい

これは飲み込む時の筋肉の問題と僕は思っていたのですが、
確かに声帯をしっかりと閉じることができないと
誤嚥の確率は増えていきます。
だから声筋を鍛えることも大事なんです。

では、声筋がどれくらい衰えているか。
こは簡単なテストでわかるそうです。

それは、ひといきで声が何秒続くかを調べればよい。
男性で30秒以上、女性で20秒以上。
これが目安なんだそうです。

これは音声機能検査という検査の一つの項目にあります。
最長発声持続時間(MPT : maximum phonation time)
と呼ばれています。

実際に僕もやってみました。
ガ、ガーン!!
16秒しか続きませんでした。
これにはちょっとショック!

そういえば、最近は滑舌の練習もサボってました。
最近は中華ポップスも少し飽きてきてたので、
歌うこともしてませんでした。
般若心経も以前は時間があったら
たまには唱えていたのですが、それもしなくなっていました。
そりゃぁ、声筋の衰えてくるはずですね。

明日から・・・といわず今日から、
声を鍛えることにします。
やれやれ、一つ今年の目標が増えました。

なお、この本には、
声の鍛え方やいい声(ツヤ声)を保つコツについて
ちゃんと書いてありますので、
MPTが基準値を下回った方は、
とりあえず一度本屋さんで本を手に取ってみてください。